発情をとめましょう
男の子も女の子も産まれて半年もすると一人前の小桜インコに成長します。女の子で早い子では生後7ヶ月ごろには卵を産むおませさんもいます。男の子の発情は無害なことが多く、問題も多く聞きません。ところが女の子には、卵にまつわる問題がどれほどあることでしょう。実際私のまわりでも、卵にまつわる事故に遭う子、病気でお☆様になってしまった子などがいます。
一羽飼いにしている場合でも、つがいで飼ってる場合でも、女の子の行動や体の変化には注意しましょう。
ここでは、卵を産まないようにする対策として、女の子の発情を止める方法を書いています。この他にも、いろいろな方法があると思います、ここに書かれた方法ではかわいそうとお感じになる方もいらっしゃるでしょう。ストレスになるのではとお思いになられることとおもいます。ですが、考えてください、卵が詰まったりして一大事になればかわいい子はあっというまにお☆様になってしまいます。 それよりも多少のストレスがあっても、多少寿命が短くなっても、発情を止め、卵にまつわる悲しい事故からかわいい子を守りましょう。発情をとめるためになんらかの方法をとっている場合には、体調の変化を見逃さないでください。なにか変わったことが観察された場合には、すみやかに獣医さんの診察をお受けになることをお勧めします。獣医さんと相談しながら発情をとめる方法をとるのが一番だと思います。

発情をとめる方法にはいくつかあると思います。下にあげた方法で効果が観察されています。
(他にもまだあると思います)


1. ご飯の質を落とす
2. 紙を与えない、狭く潜り込む場所のあるところでは放鳥しない、巣箱を与えない
3. かごの位置を変える
4. 暗い時間(夜)を一定にしない
5. テリトリーから出す
6. 過保護にしない


具体的な対策方法

1. ご飯の質を落とす

現在食べさせているご飯の内容を見直します。巣引きがやっと終わったのにまた発情して卵を産んでいる場合など、ご飯の栄養価が高すぎる場合があります。
まず、栄養価が高く、与えなくても良い物の量を少なくします。ひまわりや麻の実などです。これらの種子は栄養価が高いので、与えすぎるといつまでも発情しますし、鳥の寿命を短くしかねません。脂肪分の多い種子は、保温の効いた暖かい部屋で暮らしている小桜インコには必要ないともいわれています。寒い地方や、屋外で飼育していて、寒さに耐えなければならない場合、獣医さんから指示を受けている場合などの特別な場合をのぞいて、食べさせる必要のないものです。これらの脂肪分の多い種子を与えなくても発情している場合には、粟やキビなど比較的栄養価の高い種子の割合を減らします。
注意しなければならないのは、鳥の様子をしっかり見守ることです。少しの変化も見逃さないようにしましょう。体調の変化があらわれたら、速やかに獣医さんを訪ね、診察していただきます。

2. 紙を与えない、狭く潜り込む場所のあるところでは放鳥しない、巣箱を与えない

獣医さんのお話では、小桜インコの場合、紙=発情なのだそうです。また、小桜インコに限らず、鳥の女の子は暗くて狭い場所に巣を作る習性があります。ですから、巣を連想させる場所や物は見せない与えないのがよいでしょう。夜寒いのはかわいそうだからと、巣箱をかごの中に入れるのは間違いです。巣箱は本来、巣引きをするためのものであって寝床ではないからです。女の子の場合シャツの中に潜り込むことも避けましょう。シャツの中が巣になりますよ。

3. かごの位置を変える

鳥は本来習慣性を好む生き物なのだそうです。毎日変化が無く、いつもと同じ一日が過ぎて行くことを好むのです。そんな彼らの生活環境を変えて、違った環境にしてみます。小桜インコは本来高い木の上で生活しています。
まずかごの位置を下にしましょう。床に直に置くのも良いと思います(冬は保温してあげましょう、部屋の中で床に近いところは、室温がもっとも低くなっていますから)。それでも発情が止まらないときは、部屋の入り口など、不特定の人が出入りして落ち着かない場所にかごを置きます。もちろん部屋数の多いお宅であれば、かごを置く部屋を変えるのもいいでしょう。

4. 暗い時間(夜)を一定にしない

小桜インコはアフリカ産の鳥です。昼と夜の長さがだいたい一年を通して変わらない環境で生活している鳥です。そんな彼らの生活のリズムを狂わせてしまえば、発情がとまるかもしれません。そこで夜は、暗くして寝かす時間を一日ごとに変えて様子をみることにしましょう。それでも発情が止まらないときは、一晩中明るくしておくという方法もあるようです。

5. テリトリーから出す

かごを巣だと思っている子がたいへんに多いと思います。大好きな飼い主さんに、さあお帰り!と、かごに帰され、おまけに夜は暗くしてもらえるわけです、飼い主さんと遊んでいる部屋が、彼らの生活環境で、かごは巣箱と思っているのでしょう。がんばってうまなきゃあ、と彼らが卵を産むのももっともだと思います。そんな彼らは、決してかごの中でうんちをしなかったり、ふんきりあみの下の紙を嘴で引き出して、細かくちぎって巣を作ろうとしたりしています。こんなときは、かごを変えたり、かごから出してかごの代わりになるところで生活してもらいましょう。ふつうかごの代わりに用いられるのに水槽があります。止まり木をつけ、水入れと、ご飯、青菜を入れてあげましょう。ボレー粉はご飯入れに一緒にいれてあげても大丈夫です。水槽の上はふたの代わりに網をつけるか、網のかわりになる物をのせておきます。軽いとはずれてしまいますので、重さのあるものが良いと思います。下の画像は、私のうちで飼っている内蔵助が住んでいる水槽のようすです。参考にしてください。

水槽を横から見た様子です。止まり木とブランコを入れてあります。この水槽は幅約40センチ、奥行き約30センチ程度のものです。内蔵助は右隅で、ご飯を食べています(見えるでしょうか)。ご飯入れは、植木鉢の水受けです、数枚用意して、毎日取り替えています。水入れは、陶器の小鉢です、重いのでひっくり変える心配がありません。止まり木は、CAP!さんで買ったマンザニータの枝分かれしたものです。水入れに立てかけるようにして動かないようにしてあります。枝分かれしたタイプの止まり木ですと、こんな風に止められます。左にあるオレンジ色のものはペットヒーターです。
これは、水槽を真上からみた様子です。ふたに使っているのは、台所の壁に取り付けて棚を作るときに使うものです。ホームセンターにありました。内蔵助がかじったりしても大丈夫なように、ステンレス製を選びましたが、ステンレス製のものは高かったです・・・ちと痛かった・・ 
それでも内蔵助のためならと、買ってきました。
6. 過保護にしない

これが一番だいじなことかもしれません。ただ飼い主にとっては、つらいかなあ。人に慣れていない鳥は、女の子でも一羽で飼っている場合、ほとんど発情しないそうです。やっぱり、節度あるつきあい方が必要なんですね。