うちの子はひまわりや麻の実しか食べないので困っています。 小桜インコにとってひまわりや麻の実は、栄養価が高い食べ物です。獣医さんの中には、食べさせる必要の無い食品とおっしゃる先生もいらっしゃいます。小桜インコにかぎらずインコたちはひまわりや麻の実が大好きです。特に麻の実は好んで食べます。これだけを食べていたのでは、栄養が偏りますから、他の食品も食べて欲しいのですが、特に手乗りの場合は、他の食べ物を与えても全く食べず、飼い主が根負けして自分の好きな食べ物に取り替えてくれるまでがんばる子もいます。こうなるとやっかいです。 そこでちょっと視点をかえて、どうしてひまわりや麻の実でないといけないのか（食べないのか）、考えてみることにしましょう。そうすれば、なにか良い案がうかんでくるかもしれません。 鳥たちは私たち人間と違って、いつも危険にさらされた生活をしていますので、大変に現実的な生き方を　しています。すきなものは後から、と言う考え方は彼らにはありません。自然の中で生きている鳥にとって、食べ物を探すのも命がけ、食べるのもまた命がけなのです。ですからせっかく見つけた食べ物はまずおいしいものから食べ始めます。この鳥の行動は飼い鳥となった後でも変わらないようです。 私たちには、彼らがひまわりや麻の実だけを食べているように見えるのですが、一番おいしいものから順番に食べ、麻の実がなくなれば飼い主に一生懸命にアピールしてまたごちそうをもらい、それを食べているということなのだろうと思います。 ならば、ひまわりや麻の実よりもおいしくて健康的で体によさそうな物を彼らの前にならべれば、自然にひまわりや麻の実から離れてくれるのではないでしょうか。小桜インコの体に良くて、健康的な食べ物、ちょっと難しいですが（おいしいものはたいてい栄養価が高く不健康な雰囲気がしますよね）、つぎのような食べ物が一般的に良いと言われ、インコ類に好評のようです。 エン麦（オートミールの原料）：オーツ麦とかオート麦とかいわれています。皮がついたままの物、皮を剥いた物などが売られています。 小麦：外側の皮を剥いた物が売られています。 大麦：小桜インコが食べるのには実が堅いので、つぶしてある物が便利です。 蕎麦の実：ちょっと好き嫌いがある食べ物ですが、割合好んで食べる子が多いです。 玄米：農薬の心配の無い物を選んでください。良質のタンパク質を含んだ良い食品です。小桜インコは大好きです、堅いですが、ぽりぽり食べます。たべている姿はとてもかわいらしいです。白米も好きですが、栄養の面からいえば、玄米の方だと思います。 ひまわりや麻の実は、食べせてもいい場合があります。それは、寒さから身を守らねばならない時です。寒い地方で小桜インコを飼う場合なのですが、冬の暖房がそれほど出来ず、２０度をはるかに下回るような温度で飼育すると、寒さから身を守るために鳥たちはダウンを厚くし、皮下脂肪をためると思います。このような時にはかわいい鳥たちのために、ひまわりや麻の実を食べさせてください。沢山食べさせる必要は無いと思います。