寒い所へ急に入ったとき、または急に暖かい所へ入ったときなど、くしゃみや鼻水が出た経験はありませんでしょうか?外気温が急に変化すると、それに対する体の備えが間に合わず、鼻水やくしゃみがでるものです。また、寒いときなど、体を小刻みにふるわせたり、口に手を当てたりした経験もあるかと思います。これは寒さから身を守るための知恵として私たちに備わっている防衛反応のようなものです。鳥にもこれと同じ防衛反応があるとすれば、鼻水や背眠もその一つではないでしょうか。当然ながら、病気の鳥は体温が下がっているために寒さを感じ背眠しますし、ばい菌に感染している鳥は、鼻水を出します。大事なことは、私たちが背眠も鼻水もその原因が病気からくるものなのか、寒さなどの環境の変化などから来る(または単なるおやすみ気分)ものなのかを上手に見分けることだと思います。まず焦ったり慌てたりしないで、注意深く観察することにいたしましょう。 まず鼻水の場合ですが、健康な鳥でも、水を飲んだ後、水浴びをした後、鼻水を出します。また、鳥は汗腺がないため、夏体を冷やす目的で飲んだ水分を汗として体外に出すことが出来ません。そのため、鼻水となって体外に出てくる可能性もあります。病気でない場合の鼻水は、なんども続かない(大抵一度か二度程度で終わります)、鼻の周りが汚れない(ばい菌の感染の場合ですと、膿が出たりしますので鼻の周りが汚いです)、目の変化が見られない(鳥は体を軽くするため、頭蓋骨に開いている穴が人の場合より多く、目鼻耳が人の場合よりも多くつながっていると言われています)。ですから、目の変化があるときは何らかの病気を疑ったほうがいいのだそうです。一方鼻水が何らかの病気のためと考えた方がよいときの鳥の様子は、鼻水が止まらない、目や鼻がかゆくなるので始終爪で引っ掻いている、鼻の周りが汚れている、食欲が無い、鳴かない、かごから出たがらない、など色々あります。様子がおかしいなと思ったら速やかに獣医さんへ連れていきましょう。 次に背眠ですが、元気な子であっても、背眠します。特に男の子に多いような気がします。背眠以外にこれといったところが見あたらず、いつもと変わりないときは、寒いのかもしれません。この場合は温めてあげましょう。かごの片隅に何か暖かくしてくれるようなものを置き、かごの中に暖かい部分と、冷たい部分ができるようにします。鳥は自分で適当な所へ行ってくれますよ。かごの中に置いて、温めるものには、よく使われているものとしてペットヒーターがあります。ワット数の大きいものを必ず選んでください。ワット数の少ないものは、ヒーターの周りがほんのり暖まる程度で、ヒーターの周囲が暖まりません。これですとせっかくのヒーターも役に立たず、寒さをしのぐために鳥はヒーターの上に直接止まってしまいます。これは低温やけどを誘い数ヶ月後足に後遺症が出る場合もすくなくありません。使うヒーターのワット数は最低でも60ワットが適当と思います。かごが小さくてヒーターを入れられないときは、かごの外に取り付けます。ヒーターの使い方は、別の項目を見てください。 |