育ててみよう!
ラベンダーの育て方

環境と用土
ラベンダーは日本の高温多湿に弱く蒸らさないように気をつけましょう。

庭植えの場合は特に場所を選んで下さい。風通しと日当たりが良く、
できれば傾斜のあるところが良いでしょう。
傾斜地は水はけが良く多湿になりにくいので庭に工夫してやっても
良いでしょう。鉢植えの場合は季節に応じて置き場所を移動できるので
便利です。春3月頃か秋10月頃が植付けや植え替えの良い時期です。
その頃には園芸店等に多く出まわるので探しに行くのも楽しいです。
変わった品種を希望の時はハーブガーデンや専門栽培所の通信販売を
利用すると便利です。あまりに多くの品種があって
びっくりするかも知れないです。

鉢植の場合の用土は市販のハーブ用のものを利用すると失敗がなくいいと
思います。私は市販のものに
バーミキュライト(ミジンを取り除いたもの)と赤玉の中粒を少し混ぜて
使っています。
鉢に小石等を引いて、
用土→ミリオン(珪酸塩白土)→用土→暖効性肥料→用土と入れ
植えつけていきます。用土を自分で作る場合は
赤玉小粒:6、腐葉土:3、バーミキュライト:1に苦土石灰を少量
混ぜたものを使います。
水やりや雨の跳ね上がりで下葉が枯れる事もあるので表面に小石を
並べるのも良いです。それから庭植えの場合は、10日位前に
腐葉土と苦土石灰、暖効性肥料を混ぜて準備します。
又、水はけが悪い場合は底の方に小石を混ぜたり土盛りするか,
傾斜をつけると良いでしょう。

水やり
ラベンダーを枯らしてしまう一番の原因は水のやりすぎです。
土の表面から2cm程乾いている事を指で確かめてから、
たっぷり底から流れ出るほど水をあげます。
底から流れ出る事により土中に新しい酸素を取り入れる事が出来ます。
雨の多い季節は直接、雨に当てない様に置き場所を変えたり工夫して下さい。

剪定
季節に応じて剪定を行います。本格的な夏が来る前に蒸れない様に
収穫を兼ねて整枝をしましょう。なるべく午前中に行って下さい。
初夏に花穂を葉の付け根の芽を確認し5mm位上で切ります。
全体の形を整え(花穂の無いものも切る)、
株の中の蒸れて枯れた葉を手で揉み取ります
(無理やり引張って取らないように)。
又、株の中を風通しと株元まで日が当たる様にする為,
元気のない細い枝を下部から切って株元を透かしてやります。
苦手な夏を少しでも元気に過ごさせれば秋からの管理が
ずっと楽になります。

秋から冬にかけては来年の開花と冬越しの為に少し強い剪定を行います。
秋口に株元を少し透かしてやり日光が株元に当たるようにします。
株元まで日光が当たる事により株元に新芽が出てきますのでそれを確認して
本格的に寒くなる前に全体の1/3の高さになるように切り詰めます。
枯れ葉も整理して下さい。そうする事により株が活性化され春の訪れと共に
新芽の数も増え花穂も多くなり見事です。翌年の夏の管理も楽になります。
又、種類事に選定の時期が異なりますので少し書いておきます。

原種
デンタータ
は条件があえば四季を通じて開花するので順次収穫を兼ねて
花穂をカットしていくと花が長く楽しめます。梅雨前に蒸れ防止の為に
少し強めに剪定してやると秋からの開花が良くなります。
冬に強剪定を行うと早春の花穂が付かないので注意します。

イングリッシュ→スパイカと同じです。

スパイカ
6から7月位に花の収穫を兼ねて軽く剪定します。11月位に強剪定を
行いますが秋に株元に芽が少ない場合は9月頃秋風が吹き始める頃
株もとの枝を地際よりカットします。なるべく細く弱々しい枝よりカットします。

ストエカス
基本的に強い剪定は行いません。5〜6月の花が終わった頃に
整枝を行います。
蒸れを防ぐ為に透かしてやり丸く形を整え軽く剪定すると良いでしょう。
又、夏に剪定が出来なかった時は秋になってから10月位までに
軽く剪定する事もできます。

植え替えと増やし方
植え替え、植付けは基本的に春か秋の気候の良い時に行います。
種類にもよりますが早春の花の咲く前又は、秋の涼しくなってから
夏に痛んだ部分を整理しながら行うと良いでしょう。
植え替えは土がある程度乾いた状態で根っこをあまり崩さない様に
余分な土を落とし、ひとまわり大きめの植木鉢に植え替えます。
庭植えのものは出きるだけ植え替えは行わない方が良いでしょう。
最初に植え付ける時に間隔(30cm位)をとって大きくなる事を考慮して
植えつけましょう。引越し等でどうしても植え替えが必要な時は早春3月頃
又は10月頃に水で少し土を湿らせ根っこが表面に出ないようにし、
なるべく大きく堀り上げ植え替えます。
酸性土壌を嫌いますので移植の10日位前に石灰を蒔き腐葉土、
肥料などで土壌を整えておきます。

増やし方についてですが、好きな種類を増やしたい場合は
挿し木が一番いいでしょう。種から育てるのは発芽と初期の成長がかなり
遅いので向きません。でも、じっくり育ててみたい方はやってみると
楽しめますので少しだけ書いておきますね。
種は一晩水につけ1時間位冷蔵庫に入れてから蒔きます。
又、種は好光性なので蒔いた後、土をかけないで下さい。
後はじっくり気長に発芽を待ちましょう。
くれぐれも乾かさないようにして下さい。

では、挿し木について書いていきます。
春(5〜6月位)、秋(9〜10月位)の
ある程度温度(16〜20℃位)のある時に行うのが失敗が少なくて
良いでしょう。
花穂のない新梢(少し硬くなったものが良い)を8〜15cm位に切り、
枝の下をカッター等で斜めに切り落とし、
下葉を4〜6cm取ります(引張って枝を傷つけないように)。
コップやお皿に水を入れ挿し穂を1時間位、水揚げします。
植木鉢やポット等に小石を一並べし、ミリオン(珪酸塩白)少しと
バーミキュライトを混ぜたものを入れて水をかけ、湿らせます。
これで準備は完了です。いよいよ挿していきます。
割り箸や串等を使い穴をあけ、株間2cm位で挿していきます。
穴を空けないで無理やり挿すと枝が痛み腐ってくるので注意して下さい。
又、枝に土があたるように、挿した後上から少し土を押さえながら
作業を進めましょう。挿すのは3〜5cm位で下葉が
少し土より浮く位です。
後は半日陰(風通しの良い直射日光の当たらない所)に置いて
乾かさないようにします。常にビチャビチャも腐ってしまうので
土の状態を良く見て水をあげて下さい。

新芽が少し動き始めたら移植します。
種類や環境にもよりますが約1ケ月位かな?
植え替えの所を参照に容器に用土を入れ丁寧に植え付けていきます。
土を完全に落とさないように根っこを完全に乾かさないように
痛めないように注意して下さい。又、植えかえる前に軽く引張ってみて
根が張ってるか確かめてみてから植え替えましょう。
同じ時に挿したものでも根の張り方に差が出ますので気を付けてくださいね。
細いスプーンや割り箸をカッター等で削ったもの等あると
少数掘り起こすのに便利です。

後は親株と同じ要領で育てますがしっかり値が張るまでは
あまり乾かさないように注意が必要です。又、
慣れてくると室内で工夫すれば年中挿し木が可能です。
寒い時は明るい窓辺でビニールをかぶしたり暑い時は涼しい環境を
つくってやる等すれば、いつでも挿し木が出来るので剪定の時に
増やしていくのも良いでしょう。
コモンラベンダーは発根が遅いですが、他の種類はわりに容易に発根します。




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