特別伝道礼拝


10時30分から正午までです。どなたでもお気軽においで下さい。


    

       
         
        林田先生のご紹介は,作家の市川森一さんが
        林田先生の著書「満ち溢れる器」の扉に書いていただいたものを
        引用させて頂きます。

人を感動させることの幸福を教えてくれた生涯の恩人である
                     
                       脚本家 市川森一

           長崎の諫早という小さな田舎町の教会に,ある日,東京の新学校から、
ダニー・ケイのように陽気で大股歩きの牧師が、
ジュン・アリスンのような新妻を伴って赴任してきた。
新米牧師はジョン・F・ケネデイより説教が上手く,
ペリー・コモ並みの美声の持ち主。
クッキー作りが得意の夫人はオルガンの名奏者でもあった。
然るに,16歳の私はすっかり牧師夫婦のトリコとなり昼も夜も
教会に入りびたりとなってしまった。
ハイデッガーの名も、キエルケゴールも,サルトルもカミユも,
私は皆この林田牧師の本棚から知った。

私が大学進学のために旅立つ駅のプラットホームで,
牧師は「デイアスポラとなり給え」という言葉を贈ってくれた。
「デイアスポラ」とは,散らされたる者,
神の言葉を伝えるために旅立って行く者という意味であった。
その言葉は,30年が経ったいまも私を呪縛している。

かの牧師は,ドラマライターという迷路に踏み込んでいった私に,
最初のキーワードを与えてくれた人であった。

20歳の時,母校(鎮西学院)の創立記念劇を書いたことがある。
依頼を受けて書き下ろした,これが私の処女作ということになるのだが,
その劇の演出をしてくれたのが,林田牧師だった。
牧師と信徒は,この創作期間,演出家と作家の関係に変貌して,大作を仕上げた。
林田演出は,テンポが良く,しかも出演の生徒たちに対しては,
「役者だと思うな,神の使いだと思え」と言い聞かせて、
ひとりひとりの熱意と使命感を引き出す演出だったから,
皆,キリストの弟子のようなつもりで熱演し,その情熱は観劇の生徒父兄,教師たちにも
通じて,劇は嵐のような拍子のなかで幕を閉じた。
私としては,実に華やかなるデビューを飾ったというわけである。

かの牧師は,私に人を感動させることの幸福を最初に教えてくれた人であた。

30歳の時,私は東京の本郷中央教会で結婚式を挙げた。
林田牧師が,ここに赴任されていたからである。
ほかならぬ牧師の下で宣誓をした以上,決して離婚はできない運命なのだ
(と、自分に言い聞かせることしばしば)

40歳の時,林田牧師をモデルにして「ダウンタウン物語」という
テレビドラマを書いた。劇中の牧師役は川谷拓三が演じた。
物語のはじめのうちこそ普通の牧師だったのだが,そのうち,ケンカはする,
バクチはする,桃井かおりの踊り子と恋に落ちるはと,かなり,
破天荒は牧師になってしまって,この時すでに聖学院の校長という役職に在った師に
大変迷惑をおかけしてしまった。

かの牧師は,私には生涯の恩人であるが,師にとって私は,生涯のお荷物なのである。
                               



ペンテコステ特別伝道礼拝  63

『愛の響き』林田秀彦先生 (聖学院中・高名誉校長)kondankai-2.jpg (31785 バイト)写真をクリックしてください

林田先生による特別伝道礼拝は、礼拝に集まった人々に大きな感動を与えるものでした。

説教の要約は,来週「み言葉に聞く」のページに掲示いたします。

礼拝後,先生を囲んで懇談の機会を持ち,温かい先生の人柄の一端を窺い知ることが出来ましたが,その時のお話も含め幾つかを後紹介致します。

洗礼を受けた動機についての質問に対し,聖書に関する疑問がきっかけとなったと答えられました。

いつの世の中においても分らない事や解決できない事があまりにも多く,我々には”どうして?””なぜ?”と問い掛ける姿勢がいつも要求されています。恐らく先生の言わんとする事は,それらに対する答えは聖書,御言葉の中にあると言うことであったと思います。

 

教育者としてどのようなことに特に心がけられたかとの質問に対し,聖学院(先生が名誉校長)は男子のみの学校であるが、生徒には自分の母親を守りなさいと教えていると答えられたのも印象的でした。

子供の一人一人の個性を重んじ、自立心を養い子供の人格を尊重することの重要性をベースとして教育の第一線で実践されていることは素晴らしいと思いました。

 

最後に,礼拝に出席した聖学院の生徒から聞いたことですが,先生は,世田谷区に住む聖学院の生徒の一人一人に富士見丘教会での伝道礼拝についての案内を出されたそうです。先生の温かい御心使いに感謝致します。           

BGMは、  カトリックの代表的作曲家パレストリーナの
「VENI,CREATOR SPIRITUS 来たれ、作り主である精霊よ」
です。F.M.C.混声合唱団の演奏からお借りしました。 

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