沖縄夏期伝道

沖縄の空を見て
           

私は、今年の夏、沖縄の教会に夏期伝道実習の為に38日間
滞在してきました。
沖縄は、日本の一番南にある島で、
空と海がきれいな透きとおった青色が似合う所でした。
しかし、沖縄の歴史を見ると
そんなきれいなものを感じさせない、
戦争という真っ黒な時代を経験しました。
日本の国で唯一地上での戦いがあり、沢山の人が沖縄の地で
亡くなったのです。
そして戦争が終わった今でも、
大きな基地が沖縄のほとんどの土地を占めていて、
戦闘機が大きな音をたてて飛んでいるのです。
今も戦争の時代が生き続けている真っ黒なイメージが湧くような
現状ですが、それでも沖縄は、素晴らしい大きな青い空が
どこまでも続き、
夕方になると私達が絵の具やペンキなどでは作ることの出来ない
素晴らしい真っ赤な夕焼けを見せてくれるのです。
心が本当に温かくなる思いがしました。

 聖書の創世記には、神様が天地を創造された時のことが記されています。私達の生きる世界の初めは、闇という真っ黒な世界が
面をおおっていました。
しかし、神様が、「光あれ」という言葉をもって
新しい光にあふれた世界が始まったのです。
そして、私達が今、目にすることができている青い大空ができたのです。
日本で見る空も外国で見る空も神様が私達に光を与えて下さったからこそ、素晴らしい青い空が、切れ目などなくどこまでも続いているのです。

 私が見た沖縄の空も、そのように神様が造られた空なのです。
沖縄が経験した戦争での悲しみも涙も、また新しい喜びも
大きな空は変わることなく見守っていたのです。
大きな空は、神様からの大きな愛の印とも言えると思います。
沖縄の人はいつも変わることなく光を注ぎ続けている
大きな青い空を見上げて、どれだけ勇気付けられたことでしょう。
神様はいつも私達に変わることのない大きな空があるように、
私達に光を注ぎ続けて下さっています。
私達が、喜びにあふれている時だけでなく、
苦しみや悲しみのなかにあるときはいつも光の中を歩むようにと
私達を導いて下さっているのです。

少し立ち止まって空を見てください、
きっといつも変わらず見守って、共にいてくださる神様の愛が
よくわかると思います。
いつも神様がいることをしっかりこころにとめて
希望をもって、神様に従う光の子として歩みましょう。

教会学校だより(2000年9月号)

                   米田神学生
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