10月6日 「世界に広がる子羊の愛」 ルカによる福音書
22章7−23節ヨハネの黙示録
5章9−14節東方敬信牧師
ルカによる福音書
22章7−23節「過越の食事を準備させる」
7
過越の子羊を屠るべき除酵際の日が来た。8
イエスはペトロとヨハネとを使いに出そうとして、「行って過越の食事ができるように準備しなさい」と言われた。9
二人が、「どこに用意しましょうか」と言うと、10
イエスは言われた。「都に入ると、水がめを運んでいる男に出会う。その人が入る家までついて行き、11
家の主人にはこう言いなさい。『先生が、「弟子達と一緒に過越の食事をする部屋はどこか」とあなたに言っています。』12
すると、席の整った二階の広い間を見せてくれるから、そこに準備をしておきなさい。」二人が行ってみると、イエスが言われたとおりだったので、過越の食事を準備した。
ヨハネの黙示録
5章9−14節
そして、彼らは新しい歌をうたった。
「あなたは、巻物を受け取り、
その封印を開くのにふさわしい方です。
あなたは、屠られて、
あらゆる種族と言葉の違う民、
あらゆる民族と国民の中から、
ご自分の血で、神のために人々を贖われ
,彼らをわたしたちの神に仕える王、
また、祭司となさったからです。
彼らは地上を統治します。」
11
また、わたしは見た。そして、玉座と生き物と長老たちの周りに、多くの天使の声を聞いた。その数は万の数万倍、千の数千倍であった。天使たちは大声でこう言った。
「屠られた子羊は、
力、富、知恵、威力、
誉れ、栄光、そして賛美を
受けるにふさわしい方です。」
また,わたしは、天と地と地の下と海にいるすべての被造物、そして、そこにいるあらゆるものがこう言うのを聞いた。
「玉座に座っておられる方と子羊とに、
賛美、誉れ、栄光、そして権力が、
世々限りなくありますように。」
14
四つの生き物は「アーメン」と言い、長老たちはひれ伏して礼拝した。明治以降の日本の近代化には、大きく分けて二つの流れがあった。
一つは競争原理に支配される富国強兵により近代化を成し遂げようとする路線であり、いま一つは隣人愛に代表されるキリスト教主義により西欧化して近代化を成し遂げようとする路線であった。
キリスト教の象徴である十字架は、神と人との関係を表わす垂直のつながりと、人と人との関係を表わす水平のつながりを示している。このような神との関係に支えられた人間関係を訓練する場が、聖餐共同体・礼拝共同体としての教会である。 主イエスは、出エジプトの出来事での屠られた子羊の血のように、黙って十字架に懸かり、その血を流すことにより私達人間の最も奥深い罪を贖ってくださった。そして子羊の行為は非暴力の愛の行為につながってゆく。私達は聖餐共同体である教会での聖餐により、主イエスと新たな契約を結び、更に屠られた子羊の勝利へと招かれる。
歴史は富国強兵路線ではなく、この子羊の非暴力的愛の行為により奥深い所で変えられてきた。私達は聖餐を大切にして日本の社会の中でキリスト教路線で非暴力的愛の行為の広がりに参与してゆくのである。
「屠られた子羊こそ勝利をする。」この確信をもって聖餐に与りたい。
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