1118  「人格を育てられる」   マルコによる福音書 724-30

「シリア.フェニキアの女の信仰」

24イエスはそこを立ち去って、テイルスの地方に行かれた。ある家に入り,だれにも知られたくないと思っておられたが,人々に気づかれてしまった。

25汚れた霊に取りつかれた幼い娘を持つ女が,すぐにイエスのことを聞きつけ,来てその足もとにひれ伏した。

26女はギリシャ人でシリア・フェニキアの生れてあったが,娘から悪霊を追い出してくださいと頼んだ。

27イエスは言われた。「まず,子供たちに十分食べさせなければならない。子供たちのパンを取って,子犬にやっては行けない。」

28ところが,女は答えて言った。「主よ,しかし,食卓の下の子犬も,子供のパン屑はいただきます。」

29そこで,イエスは言われた。「それほど言うなら,よろしい。家に帰りなさい。悪霊はあなたの娘からもう出てしまった。」

30女が家に帰ってみると,その子は床の上に寝ており,悪霊は出てしまっていた。

イエスが、テイルス地方で疲れを癒されている所ヘギリシャ人の女が来て,「娘から悪霊を追い出して下さい」と足もとにひれ伏し頼んだ。

パンを食べる資格はないとイエスの答えは母親の切なる願いに対して冷ややかであった。女は理解に苦しむようなイエスの言葉に「お言葉通りです。恵みをいただく資格はありません。」と素直に謙虚に対話を続けた。神をないがしろに生きてしまうような私達,救いに預かるとすればただ神の一方的な愛による以外ない全く何の資格もない犬のようなもの。

「子犬でさへパン屑はいただきます」,資格のない女を赦しと愛と神の祝福の中に置いて下さいと…・。一人の異邦人の女の謙虚で信頼に満ちた対話に救いが与えられた。

わたしたちも謙虚で信頼に満ちた信仰を持ってイエスキリストとの対話の中で,更にそのような人格を与えられ,そのような人格を心の芯として身につけ歩みを続けたい。

BGMは、Haydnミサ曲のなかのGloria(栄光の聖歌)です。

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