3月11日 「とやかく言う前に」 マタイによる福音書 7章1節-6節
「人を裁くな。あなたがたも裁かれないようにするためである。
あなたがたは,自分の裁きで裁かれ,自分の計る秤で与えられる。
あなたは,兄弟の目にあるおが屑は見えるのに,なぜ自分の目の中の
丸太に気づかないのか。
兄弟に向かって,「あなたの目からおが屑を取らせてください』と,
どうして言えようか。自分の目に丸太があるではないか。
偽善者よ,まず自分の目から丸太を取り除け。そうすれば、
はっきり見えるようになって,兄弟の目からおが屑を取り除くことができる。
神聖なものを犬に与ええてはならず,又,真珠を豚に投げてはならない。
それを足で踏みにじり,向き直ってあなたがたにかみついてくるだろう。
主イエスは,互いに中傷したり誹謗したりしやすい私達に
そんな事をとやかく言う前に「人を裁くな」と言われた。
「舌は火です」「舌を制御できる人は一人もいません」(ヤコブ3章6,8)
などのみ言葉を聞くと私達は沈黙し
人間関係に後向きになってしまいそうになる。
しかし主イエスは「自分の目から丸太を取り除くと,はっきり見えるようになり,
兄弟の目からおが屑を取り除く事ができる」と希望を語られる。
自分の目から丸太を取り除くとは,神の前で裁かれ赦されて
新しく生きて行くという事である。
人間関係が積極的に形作られ共に生きる事ができると
主は招いておられる。
十字架のもとで私達は悔い改めるお互いであり,忠告できる存在となる。
それが教会という信仰共同体の交わりであり恵みである。