讃美歌 66番 「聖なる聖なる,聖なるかな」

世界的にほとんど無比の地位を占める礼拝の歌である。原作者Reginald Heber(1783-1826)は,オックスフォードを卒業し英国で教会を牧していたが,インドのカルカッタに赴任中病にかかり43歳で急死した。イギリスの5大讃美歌作者の一人である。

作曲者John Bacchus Dykes(1823-1876)も牧師であるが,幼少の頃より音楽の才に恵まれオルガン、ピアノ等の楽器の演奏に優れ同時に300以上の讃美歌を作曲した。曲名が「Nicaea」と付けられているのは,この歌詞が三位一体の教義を歌っているところから,三位一体の教えが確認された第1回の公会議「ニケア(Nicaea)公会議 A.D.325年」にちなんで名付けられた。Nicaea,現在のトルコのイスタンブール(ビザンテイン当時のコンスタンテイノーブル)に近いところにあった。

現在,英米の讃美歌集でNicaeaを含んでいないものはないと言っても過言ではなく,曲の形からみても,その普及の点からみてもドイツにおける「神はわがやぐら」のように,英国讃美歌中の珠玉の一つということができる。

 

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