讃美歌525番 「めぐみふかき」

■アメリカで作られた最もポピュラーな讃美歌の一つ。ニューヨークのブルックリンにあるバプテスト教会の教会員Annie Sherwood Hawks1835-1918)が作詞し、かってその教会で牧師をしていたRobert Lowry1826-1899)が作曲し、その後ム-デイとサンキーとの大集会に用いられて、英米人のあいだにひろく愛唱されるようになったという。

■作曲したロバート・ローリー牧師は、すぐれた讃美歌作曲家でもあり数多くの讃美歌の作詞と作曲に励みましたが、日本で一番良く歌われているのはこの讃美歌です。ローリーは、フィラデルフィアの大学を卒業後、バプテスト教会の牧師としてニューヨーク市のブルックリン地区で約9年間勤め,その後、母校の教師を務めながらペンシルバニア州、ニュージャーシー州の教会を牧しました。

■作詞したアニー・S・ホークスは、ロバート・ローリーが牧していたブルックリン教会の信者ですが、牧師(多分ローリー牧師に才能を認められて讃美歌を書くようになりました。生涯に4百の讃美歌を書いたといわれますが、現在歌われているのはこの歌だけです。

1872年、彼女が37歳のある日、自分の家で家事をしているとき、突然イエスが近くにおられることをリアルに感じ、すぐペンを取って書いたのです。

・ ・・・私は毎時間あなたを必要とします。恵みふかい主よ。あなたのお優しいみ声のように平安を与えるものはありません。

各節が「私は毎時間あなたを必要とします」で始まり、イエスが近くにおられると誘惑に勝つことができる、喜び、悲しみにつけて、近くにいてください、私をあなたの者としてください、と述べている大変単純な歌です。

彼女はこれを前の牧師のローリーに見せました。彼は、早速それに曲をつけ、折り返し(refrain)を書き加えました。「あなたを必要とします、必要とします。各時間必要とします!今、私を祝福してください。私の救い主よ、みもとに参ります」  

以上は「讃美歌・聖歌ものがたり 大塚野百合 創元社」より

日本語の訳とは、かなり違っているが、日本語訳も素晴らしいと思う。

 

背景のmidiは新たに作成しました。