曲は、
Johannes Brahms(1833-1897)交響曲第1番第4楽章の有名な第1主題から編曲したものとあります。低い弦のピチカート伴奏の上にヴァイオリンがこの第1主題を奏でる。これは第4楽章の始めに出た旋律の凝固したもので,民謡風に単純で喜ばしく,断定的である。ベートーヴェンの第9交響曲の終曲に出る歓喜の歌”AN DIE FREUDE”の主題によく似ているので、それをブラームスに注意した人に対し「馬鹿な奴等はよく同じように聞くよ」と言って笑ったといわれるが,両主題が似ていることは事実で,そして,それがために誰でもここで勝利と歓喜をすぐ感じ取ることができる。ブラームスは
,交響曲を4曲しか作らなかったが,ベートーヴェン以降の最大の交響曲作曲家といわれている。ブラームスの第1交響曲は、ベートーヴェンの「不滅の9曲」に続くという意味で「第十」とも名付けられるが,この曲は多くの点で,ベートーヴェン風の名曲であり,その調べはベートーヴェンの第5交響曲のものと同じだし,その内容はベートーヴェン風に「暗黒から光明へ」の精神的闘争を表現している。
関連聖句
詩篇
144章,私の岩を主をたたえよ
私の手に戦うすべを
指に戦するすべを教えてくださる方を
わたしの支え
,わたしの砦,砦の塔わたしの逃れ場
,わたしの盾,,避けどころ諸国の民をわたしに服従させてくださる方を。
神よ
,あなたに向かって新しい歌をうたい十弦の琴を持ってほめ歌をうたいます。
コロサイの信徒への手紙
3章,あなた方は,キリストと共に復活させられたのですから,上にあるものを求めなさい。そこでは,キリストが神の右の座についておられます。さて
上にあるものに心を留め
,地上のものに心を引かれないようにしなさい。あなた方は死んだのであって
,あなたがたの命は,キリストと共に神の内に隠されているのです。あなたがたの命であるキリストが現れるとき
,あなた方も,キリストと共に栄光に包まれて現れるでしょう。
解説は音楽之友社の「名曲解説事典」(昭和30年第6版)から引用しました。
背景のmidiは新たに作成しました。