二編176番 『星かげおち』

題名)
原歌詞初行:
My Lord, what a morning!  曲名:MY LORD, WHAT A MORNING

歌詞出典:黒人霊歌             曲出典:黒人霊歌
                                      (デスカント)Mary Tolbert

わが国ではあまり紹介されていない黒人霊歌の一つである。この歌は再臨をテーマとしており、ヨハネ黙示録8章10節、22章5節などにある再臨のときのありさまをその内容としている。

J.B.T.Marsh 編 The Story of the Jubilee Singers, With Their Songs (1875) に収録された版は、編曲もだいたい同じであるが、題は "My Lord, What a Mourning" (主よ、なんという[ひどい]悲しみであろうか) となっていた(関連の歌詞も "Oh what a mournin'" であった)。即ち、再臨の日における罪びとのなげきにウエイトを置いている。尚、アメリカ英語では morning とmourning とを区別している方言もあるが、一般に同じ発音である。1925年に出版された James Weldon Johnson and J. Rosamond Johnson, The Book of American Negro Spirituals では "My Lord, What a Morning" であって、「題名は時々間違って "My Lord, What a ourning" と印刷される」という注がついていて、現在多くの歌集等では morning としている。

黒人霊歌を多く歌ってきた歌手の Marian Anderson は自伝(My Lord, What a Morning)のタイトルに使っている。訳詞は「星かげおち」となっているが、「ヨハネの黙示録」第8章にある、御使がラッパを吹くと星が天から落ちてきたという話に基づいていると思われる。

題名は "When the Stars Begin to Fall" もある。初めての黒人霊歌集 Slave Songs of the United States (1867) に "Stars Began to Fall" と題する歌が収録されていて、これと関連が認められるものの歌詞・旋律ともに大きな違いがある。

讃美歌第二編では米国の婦人M.トルバートによるデスカントのある編曲を採用している。

背景のmidiは新たに作成しました。尚、midiの主旋律とデスカントは楽譜と同じですが、四部合唱版を採用しました。

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