讃美歌 234A 「昔主イエスの播きたまいし」

作詩者由木康(1896-?)氏は関西学院文学部を卒業,日本キリスト教団東中野教会牧師を務めた。その間,青山学院神学部その他で聖歌学を講じた。この歌は彼が昭和6年版「讃美歌」の編集に携わっていた時,社会的な歌の少ないことに気づき,それを補うつもりで作ったものである。イエスのからしだねの譬えを主題とし,それを展開していくうちにおのずから一篇の歌ができた。{歴史}「過去」「時代」「思想」「世界」等の漢語を用いたのも,当時としては新しい試みであった。Vibbertの明るい曲を配せられて,出版ごまもなく全日本に行きわたった。

作曲者W.H.Vibbertは1839年生まれのアメリカの牧師であるが、ワッソンの讃美歌曲目索引に載っている彼の作品はこの曲のみであり、収録讃美歌集も1点しか挙げられていない。

「からし種」のたとえ  マルコによる福音書430-32

更に,イエスは言われた。「神の国は何にたとえようか。どのようなたとえで示そうか。それは,からし種のようなものである。土に蒔くときには,地上のどんな種よりも小さいが,蒔くと,成長してどんな野菜よりも大きくなり,葉の陰に空の鳥が巣を作れるほど大きな枝を張る。」

 

背景の旋律は新たに作りました。