讃美歌22番 「めさめよわがたま、あさ日にともない」

■イギリスの讃美歌中最も古い朝の歌である。原作者Thomas Ken1637-1711)の夕べの歌が讃美歌36番である。いずれも最後の節は三位一体の神に栄光を帰し、その御名をほめたたえたものであり、この部分が単独に用いられて英語の代表的な頌栄になっている。頌栄の539番「あめつちこぞりて」は,Kenの頌栄から示唆を得て日本人が創作したものである(作者不明)。

Thomas Kenは、英国のピューリタン革命後の混乱期を信念を貫いて生きぬいた英国国教会の司教の一人である。この歌は、彼がウインチェスター・カレッジの特別校友をしていた時、そこの学生の宗教教育のために作ったものであるが、のちに一般の礼拝用に用いられるようになった。この歌は、彼の遺言により早朝に執り行なわれた彼の葬儀の時にも歌われた。

■作曲者Samuel Webbe1740-1816 英国人)は家具工から身をおこし、恵まれた音楽の天分により礼拝堂のオルガニスト、聖歌隊指揮者を務め又、多くの作品を作った。”MELCOMBE”と称されるこの曲の簡素にして荘重なスタイルはたちまち英米に普及し、あるいはGrafton、或はST.Philip'sという曲名も現れて、ひろく英米で愛唱されるようになった。

 

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