讃美歌191番 「いともとうとき」
教会をうたった讃美歌中の秀作である。壮大深遠な教会の歌として
,世界的に愛唱されている。原作者Samuel John Stone(1839-1900)はイギリス国教会牧師の子でオックスフォード卒業後,各地の教会に歴任した。彼の歌は詩的,想像的価値よりも,教理的,構成的要素にすぐれ,通俗讃美歌に見られない知的変化に富んでいると言われる。この歌は当時、南アフリカにおける開拓伝道の確立に努力していたケイプタウン初代司教Robert Gray(19世紀中頃)に関連して作られたと言われる。英国国教会ニュース,1997年7月4日付けによると,6月29日に初代ケープタウン司教就任150周年記念祭が行われたとの記事があった。曲名”
Aurelia”というのは”Golden”と言う意味であるが,作曲者はチャールス・ウエスレーの孫Samuel Sebastian Wesley(1810-1876)である。彼は各地の教会でオルガニストを勤め,ウエストミンスター大聖堂を経て最後にグロスター大聖堂のオルガニストとしてその生涯を閉じた。彼のオルガン演奏,特にその即興演奏は,当時英国随一の地位を占め,多数の讃美歌を作曲した。この曲は最初,曲名のごとく”Jerusalem the Golden”と言う讃美歌に対して作曲されたが,1868年191番の”The Church's one Foundation”の曲として用いられ爾来,広く英米で用いられるようになった。
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