讃美歌158番 「あめには御使」

日本に長く在留し,讃美歌のために尽くしたアメリカ宣教師の作である。原作者John Carroll Davison1843-1928)は、南北戦争のとき若くして従軍し、のちドール新学校を卒業し,1873年メソデイスト派最初の宣教師の一人として来日,長崎に最初の同派の教会を建て,又活水女学校,鎮西学館の創立にもあずかった。日本に伝道すること48年、のち引退して帰米し、昭和3年カリフォルニアのバークレーで永眠した。その遺骨は長崎の亡妻の墓のかたわらに葬られた。彼は日本の讃美歌の草分けをした一人で,明治7年長崎で,スタウトと共著の歌集を公にしたのを手始めに,その後数回歌集を発行し,ついに明治17年『基督教聖歌集』を世に送った。その功績は永久に記憶されるべきである。

曲の”HYMN TO JOY”は,ベートーヴェン第9交響曲第4楽章の”歓喜の歌”「歓喜よ,神の火、あまつ乙女よ、迎えよわれらを、光のとのヘ、なが手の結ばん、くすしきあやに、生きとし生くなる、人皆共ぞ。」のパートである。これをEdward Hodges1796-1867英国)が編曲した。(『基督教聖歌集』で配された曲は,AUTUMNであったが、昭和6年版『讃美歌』からHYMN TO JOY”になったもの。

,英語の讃美歌集で”Carroll Davison”の歌詞を探したが,見つからなかった。”HYMN TO JOY”の歌詞は、「Henry J. van Dyke」の”Joyful,Joyful,We Adore Thee”或は「Willam Cowper」の”Hear What God the Lord hath spoken”等であった。

 

背景のmidiは新たに作成しました。