讃美歌第2編111番 「岩なる主イエスを」

歌詞は、7世紀ラテン語聖歌”Urbs Beata Ierusalem”をJohn Mason Neale1818-1866)が英訳したもの。Nealeは生涯、数多くの中世期や昔の作品を翻訳し或はアレンジした。彼は牧師を務めるかたわら多方面に才能と情熱を傾注した。古くなった教会の改修復元や貧困者救済の為の施設の設置或は東方教会の暦史の研究などである。あまり激しく活動したからか教会上層部と衝突し牧会の職を解かれた。彼の成果は彼の教会(英国)では評価されなかたが、米国ではハートフォードのTrinity Collegeより神学博士を与えられた。

この歌詞には,幾つかの曲名で歌われている。”Westminster Abbey””Regent Square””Urbs Beata Jerusalem””Oriel”。讃美歌第2編ではHenry Purcell1658-1695)から編曲の”Westminster Abbey”を採用している。

Henry Purcellは英国を代表するバッロック様式の作曲家である。パーセルは,36年の短い生涯に,よどみなく沢山の作品を書き綴った。それらの音楽は優雅で親密,高い気品を備え,しばしば憂いに包まれている。パーセルをよく{イギリスのモーツアルト}と呼ぶ事があるが,たしかに,若くして亡くなった二人の天才の音楽には,百年の開きを超えた,ある共通性が感じられる。(「バロック音楽」 礒山雅著)

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