11月26日  「目に見えないものに目を注ぐ」

富士見丘教会協力神学生:東京神学大学修士課程
  米田芳生


はじめに一つの物語をーー
或る成長の遅れた女の子の母親がその子を愛する故に,全寮制の学校に入れる事に決めた。
母はこの子との別れを惜しみつつ,十円玉をいっぱい入れた袋を手渡して,
「さびしくなったら母に電話をしてね」
女の子は,毎日母への電話を喜びとして育った。
ある日算数の時間に,先生が100円50円10円の硬貨を見せて,その価値をきかれた。
女の子は10円が一番高いと言いはった。
その理由は,「10円玉でお母さんとお話ができるから。」であった。
この女の子は,唯一点,母の愛を見つめて,生き生きと成長していった。

目に見える豊さを追及する現代にあって,私どもの望むべき一点とは何か。
「主イエス・キリストに生きる』これこそが,無限の喜びと希望とを確信することの出来る
唯一の生き方である。
心の目を開いて,唯一点主キリストに目を注ぎ,望みをいだいてキリストの命にあずかりつつ、
日々新しく生かされたい。

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