12月23日 「大いなるよろこび」 ルカによる福音書
2章1-20節「イエスの誕生」
1
そのころ,皇帝アウグストウスから全領土の住民に,登録をせよとの勅令が出た。2
これは,キリニウスがシリア州の総督であったときに行われた最初の住民登録である。3
人々は皆,登録するためにおのおの自分の町へ旅立った。4
ヨセフもダビデの家に属し,その血筋であったので,ガリラヤの町ナザレから,ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ上って行った。5
身ごもっていた,いいなずけのマリアと一緒に登録するためである。6
ところが,彼らがベツレヘムにいるうちに,マリアは月が満ちて、7
初めての子を産み,布にくるんで飼い葉桶に寝かせた。宿屋には彼らの泊まる場所がなかったからである。8
その地方で羊飼いたちが野宿をしながら,夜通し羊の群れの番をしていた。9
すると,主の天使が近づき,主の栄光が周りを照らしたので,彼らは非常に恐れた。,民全体に与えられる大きな喜びを告げる。天使は言った。「恐れるな。私は
今日ダビデの町で
,あなたががたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。12
あなた方は,布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。」13
すると,突然,この天使に天の大軍が加わり、神を讃美して言った。14
いと高きところには栄光,神にあれ,地には平和、御心に適う人にあれ。」15
天使たちが離れて天に去ったとき,羊飼いたちは,「さあ,ベツレヘムへ行こう。主が知らせてくださったその出来事を見ようではないか」と話し合った。16
そして急いで行って,マリアとヨセフ、また飼い葉桶に寝かされてある乳飲み子を探し当てた。17
その光景を見て,羊飼いたちは,この幼子について天使が話してくれたことを人々に知らせた。18
聞いた者は皆,羊飼いたちの話を不思議に思った。19
しかし,マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて,思い巡らしていた。20
羊飼いたちは,見聞きしたことがすべて天使の話したとおりだったので,神をあがめ,讃美しながら帰って行った。その地方で野宿し乍ら羊の番をしていた羊飼いたちの上に
,主の天使と天の大軍が加わって救い主のお生まれを知らせた。「さあ拝みにゆこう」神のたくましい愛がここに下ってゆく。「登録をせよ」とのローマ皇帝の権力のもとで
,人となり給うた神は,貧しい馬小屋の飼い葉桶の中でお生まれになった。神の栄光の座を中断して
,全生涯を私たちのために,仕えて下さった愛、それは神の栄光が,私たちの魂の深みにまで来て下さったのである。私どもの思いにも及ばない低い場所に来られて,仕える愛を示された。「本当の勇気を養うには
,この限りない愛のはげましが必要」(マルテイン・ルーサー・キング)すべての民に与えられた大きなよろこび。このクリスマスに悔い改めをもって
,心から礼拝をするこのよろこび。互いに神をあがめ賛美し乍ら,これからの日々を家族や仲間たちと共に主のみ前に歩みたい。ここにこそ平和への道が開かれてゆくのである。