8月31日  「キリストによる本当の愛」 ヨハネによる福音書13章31-35節

                        田所義郎神学生

「新しい掟」

 

31 さて、ユダが出て行くと、イエスは言われた。「今や、人の子は栄光を受けた。神も人の子によって栄光をお受けになった。

32 神が人の子によって栄光をお受けになったのであれば、神もご自身によって人の子に栄光をお与えになる。しかも、すぐにお与えになる。

33 子たちよ、いましばらく、わたしはあなたがたと共にいる。あなたがたはわたしを捜すだろう。『わたしが行く所にあなたたちは来ることができない』とユダヤ人たちに言ったように、今、あなたがたにも同じことを言っておく。

34 あなたがたに新しい掟を与える。互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも互いに愛し合いなさい。

35 互いに愛し合うならば、それによってあなたがたがわたしの弟子であることを、皆が知るようになる。」

「あなた方にした通りあなた方もするように」と、弟子達の足を洗ったイエスは、今朝の箇所の新しい掟を語られる。この瞬間は、イエスが十字架による死にご自分を決定的に委ねられた、父なる神、子なる神主イエスの栄光の時、。十字架による死を目前にして、「わたしがあなた方を愛したようにあなた方も互いに愛し合いなさい」と、古い「あなた自身のように愛しなさい」の掟より更に深く真実の掟を示された。持って生まれた罪の故に愛したいのに愛することが出来ない私達、キリストによって救われた同じ罪人である、ただその事だけが、互いに愛する根拠となるのである。

私達は、汝、あなたと呼ぶことの出来る、また、そう呼んで下さるお方と出会うことを赦されている。この本等に愛すべき汝、その人格を自分の為に利用することこれ以上罪深いことがあるだろうか。大きな罪から解き放たれ真に現在にいる存在である我にならなくてはならない。主イエスは、実にこの我を誰よりも力強く正しくお持ちだった。愛は、この汝と我の人格同士の間にしか存在し得ない。イエスは互いに愛し合うならば、あなた方は私の弟子である事を皆が知るであろうとキリスト者の職務を終わりに示されている。

イエスによってもたらされた本当の愛に生きたい。

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