5月20日 「主にある忍耐」 詩編11965-72、マルコによる福音書131-13節  

               東方敬信牧師

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詩編119

65 主よ、あなたのみ言葉の通り

  あなたの僕に恵み深くお計らいください。

66 確かな判断力と知識を持つように

    わたしを教えてください。

  わたしはあなたの戒めを信じています。

67 わたしは迷い出て、ついに卑しめられました。

  今からは、あなたの仰せを守らせてください。

68 あなたは善なる方、すべてを善とする方。

  あなたの掟を教えてください。

69 傲慢な者は偽りの薬を塗ろうとしますが

  わたしは心を尽くしてあなたの命令を守ります。

70 彼らの心は脂肪に閉ざされています。

  わたしはあなたの律法を楽しみとします。

71 卑しめられたのはわたしのために良いことでした。

  わたしはあなたの掟を学ぶようになりました。

72 あなたの口から出る律法はわたしにとって

  幾千の金銀にまさる恵みです。

 

マルコによる福音書13

1 イエスが神殿の境内を出て行かれるとき、弟子の一人が言った。「先生、御覧ください。なんとすばらしい石、なんとすばらしい建物でしょう。」

2 イエスは言われた。「これらの大きな建物を見ているのか。一つの石もここで崩されずに他の石の上に残ることはない。」

3 イエスがオリーブ山で神殿の方を向いて座っておられると、ペトロ、ヤコブ、ヨハネ、アンデレが、ひそかに尋ねた。

4 「おっしゃってください。そのことはいつ起こるのですか。また、そのことがすべて実現するときには、どんな徴があるのですか。」

5 イエスは話し始められた。「人に惑わされないように気をつけなさい。

6 わたしの名を名乗るものが大勢現れ、『わたしがそれだ』と言って、多くの人を惑わすだろう。

7 戦争の騒ぎや戦争の噂を聞いても、慌ててはいけない。そういうことは起こるに決まっているが、まだ世の終わりではない。

8 民は民に、国は国に敵対して立ち上がり、方々に地震があり、飢饉が起こる。これらは産みの苦しみの始まりである。

9 あなたがたは自分のことに気をつけていなさい。あなたがたは地方法院に引き渡され、会堂でうちたたかれる。また、わたしのために総督や王の前に立たされて、証をすることになる。

10 しかし、まず、福音があらゆる民に宣べ伝えられねばならない。

11 引き渡され、連れて行かれるときは、何を言おうかと取り越し苦労をしてはならない。そのときには、教えられることを話せばよい。実は、話すのはあなたがたではなく、聖霊なのだ。

12 兄弟は兄弟を、父は子を死に追いやり、子は親に反抗して殺すだろう。

13 また、わたしの名のために、あなたがたはすべての人に憎まれる。しかし、最後まで耐え忍ぶものは救われる。」

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マルコ福音書は、ローマ皇帝ネロのキリスト教徒迫害の直後に、迫害の苦しみに耐え忍んでいるキリスト教徒を励ますために、イエス・キリストのご生涯をつぶさに記したものです。その中でマルコ13章は、小黙示といわれ、イエスが終末について弟子たちにお話しになった箇所です。

今日の聖書の箇所は二つに纏められます。一つは「人に惑わされないように気をつけなさい。」とのみ言葉、もう一つは「しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われる。」とのみ言葉です。激しい迫害、混乱の時代にあって、初代教会はこのみ言葉に立ってゆるぎない信仰を与えられました。耐え忍ぶ、即ち、忍耐には、しっかりと立っている、立ち続けている、という意味があります。勇気とも言えましょう。或いはコンスタントに生きるとも言えます。イエスの十字架により私たちの罪が赦され平和が与えられる、この平和は世界の果てまでに及ばなければならない。世の中が終わろうが終わるまいが、初代教会はこの信仰に立ち続けて生きてきました。

人生は自分の思い通りに行くことはまずないのではないでしょうか。様々な挫折があります。しかし、そこで人生が終わるのではなく、むしろ逆境の時に真実の人生が始まります。先日、召天された黒田姉の生涯もこのようでありました。逆境にあってもますます主に信頼し、動かされずに立ち続けられた信仰の生涯でありました。

私たちも、このような信仰の先達の歩みに思いを寄せ,コンスタントに主に従い続ける教会、特別伝道礼拝で休むことなくかえって人々を誘える教会、伝道を地の果てまで祈っている教会へと成長して行きたいと思います。

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