4月1日 「地上での歩み」 詩編2篇1-12節、マルコによる福音書1213-17

                   東方敬信牧師

  [DOVE.GIF]

  詩編2篇

1    なにゆえ、国々は騒ぎ立ち

  人々はむなしく声をあげるのか。

2   なにゆえ、地上の王は構え、支配者は結束して

  主に逆らい、主の油注がれた方に逆らうのか

3   『われらは、枷をはずし

  縄を切って投げ捨てよう』と。

4   天を王座とする方は笑い

  主は彼らを嘲り

5   憤って、恐怖に落とし

  怒って、彼らに宣言される。

6 『聖なる山シオンで

  わたしは自ら、王を即位させた。」

7   主の定められたところに従ってわたしは述べよう。

  主はわたしに告げられた。

  「お前はわたしの子

  今日、わたしはお前を生んだ。

8   求めよ。わたしは国々をお前の嗣業とし

  地の果てまで、お前の領土とする。

9   お前は鉄の杖で彼らを打ち

  陶工が器を砕くように砕く。

10  すべての王よ、今や目覚めよ。

  地を治める者よ、諭しを受けよ。

11  畏れ敬って、主に仕え

  おののきつつ、喜び踊れ。

12  子に口づけせよ

  主の憤りを招き、道を失うことのないように。

  主の怒りはまたたくまに燃え上がる。

  

  いかに幸いなことか

  主を避けどころとする人はすべて。

 

マルコによる福音書12

13  さて、人々は、イエスの言葉じりをとらえて陥れようとして、ファリサイ派やヘロデ派の人を数人イエスのところに遣わした。

14 彼らは来て、イエスに言った。「先生、わたしたちは、あなたが真実な方で、だれをもはばからない方であることを知っています。人々を分け隔てせず、真理に基づいて神の道を教えておられるからです。ところで、皇帝の税金を納めるのは、律法に適っているでしょうか、適っていないでしょうか。納めるべきでしょうか。」

15 イエスは、彼らの下心を見抜いて言われた。「なぜ、わたしを試そうとするのか。デナリオン銀貨を持って来て見せなさい。」

16 彼らがそれを持って来ると、イエスは、「これは、だれの肖像と銘か」と言われた。彼らが、「皇帝のものです」と言うと、

17 イエスは言われた。「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に返しなさい。」彼らは、イエスの答えに驚き入った。

  [DOVE.GIF]

私達の 富士見丘教会 の会堂は改修を機に有形文化財に登録された。この会堂で捧げている礼拝の文化的意味を考えてみたい。現代は民主主義の社会であるが、三権が互いにチェックし合うことが基本である。これは、一つが絶対化してはならず、ただ一人創り主なる神のみが絶対であるという思想に基づいている。従って民主主義がうまくゆくためには神への礼拝が不可欠であり、私達の伝道の現代的意味がそこにもある。

本日の聖書の箇所で主イエスは、問いに対する答えの中で、主イエスを陥れようと躍起になっているファリサイ派・ヘロデ派の人に対して、「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に」において「本当に神に向き合っているか?」と暗に問い返されている。

本日は棕櫚の日曜日であるが、主イエスが軍馬ではなくロバに乗ってエルサレムに入城されたことは象徴的である。ロバが小さい体で負いきれないような大きな荷物を背負って飼い主のいうことを聞きながら険しい道をゆく柔和な動物であるように、主イエスも私達の大きな罪を背負って神の御心のまま十字架まで従った平和の王であった。その主に向かって、私達が悔い改めて神の深い救いの愛を感謝して、それに応えようとすることが大事であり、現代の運動WWJD(What Would Jesus Do?)もその一つである。国家や税金では不可能な新しい愛と勇気と希望に満ちた人生が神に向き合うところから生まれる。

まさに私達は礼拝を通じ、人を人としてゆく信仰の業に参与している。私達一人一人も「平和を実現する人々は、幸いである。」という歴史の中に参加している。その事を考え伝道に励んでゆきたい。

  [DOVE.GIF]

ームページに戻る   み言葉に聞くに戻る