2月11日 「子ロバに乗られるイエス」 ゼカリヤ書9章9−10節、
マルコによる福音書11章1−11節
秋葉恭子牧師
ゼカリヤ書9章
9
娘シオンよ、大いに踊れ。
娘エルサレムよ、歓呼の声をあげよ。
見よ、あなたの王が来る。
彼は神に従い、勝利を与えられた者
高ぶることなく、ろばに乗って来る
雌ろばの子であるろばに乗って。
10
私はエフライムから戦車を
エルサレムから軍馬を絶つ。
戦いの弓は絶たれ
諸国民の民に平和が告げられる。
彼の支配は海から海へ
大河から地の果てにまで及ぶ。
マルコによる福音書11章
1
一行がエルサレムに近づいて、オリーブ山のふもとにあるベトファゲとベタニアにさしかかったとき、イエスは二人の弟子を使いに出そうとして、
2
言われた。「向こうの村へ行きなさい。村に入るとすぐ、まだ誰も乗ったことのない子ろばのつないであるのが見つかる。それをほどいて、連れて来なさい。
3
もし、だれかが、『なぜ、そんなことをするのか』と言ったら、『主がお入り用なのです。すぐここにお返しになります』と言いなさい。」
4
二人は出かけて行くと、表通りの戸口に子ろばのつないであるのを見つけたので、それをほどいた。
5
すると、そこに居合わせたある人々が、「その子ろばをほどいてどうするのか」と言った。
6 二人が、イエスの言われたとおり話すと、許してくれた。
7
二人が子ろばを連れてイエスのところに戻って来て、その上に自分の服をかけると、イエスはそれにお乗りになった。
8
多くの人が自分の服を道に敷き、また、他の人々は野原から葉の付いた枝を切って来て道に敷いた。
9
そして、前を行く者も後に従う者も叫んだ。
「ホサナ。
主の名によって来られる方に、
祝福があるように。
10
我らの父ダビデの来るべき国に、
祝福があるように。
いと高きところにホサナ」
11
こうして、イエスはエルサレムに着いて、神殿の境内に入り、辺りの様子を見て回った後、もはや夕方になったので、十二人を連れてベタニアへ出て行かれた。
主イエスがエルサレムに入られるとき、群衆はホサナ、ホサナ、ダビデの子!と歓喜の叫びを上げて主イエスを迎えた。人々は主イエスがイスラエルをかってのダビデ王国のような繁栄をもたらしてくれるメシアであると期待していた。しかし、主イエスが乗っておられたのは戦いに勝って凱旋する王が乗る馬ではなく、いつも自分の体ほどもある重い荷物を背負って黙々と歩む子ろばであった。主イエスは、人々の勝手な思いで描いたメシアではなく、人々に真の救い、平和を与える平和の君としてのメシアであることを指し示そうとされたのである。
私達に与えられる平和とは何か。それは神との交わりの回復、即ち神との交わりを絶っている原因である我々の罪の赦しであり、主イエスがご自身の十字架において、すべての人々の罪を担われ、人々のために罪の赦しを得てくださった。神であり人である主イエスのみがなしえる救いの出来事であり、「まだ誰も乗ったことのない子ろば」という表現はこのことを指し示している。重い荷物に耐えながら黙々と歩く子ろばのごとく、主イエスも捕らえられた後は黙々と十字架への道を歩まれた。
子ろばに乗られる主イエスは、あなたの罪が贖われ罪の赦しにより平和を得ることができるよう、私はあなたのために十字架にかかった、悔改めて福音を信じなさい、と私達に語りかけられている。既に福音を信じた私たちも、繰り返し主によって与えられている罪の赦しの恵みを感謝し、変わらない真実の心を持って十字架を仰ぎ見、ホサナ!ホサナ!と賛美の歌をうたいつつ歩んで行きたい。