1月7日 『岩のうえ』 詩編46編2−12節、マルコによる福音書10章1−11節
東方敬信牧師
詩編46編
2
神はわたしたちの避けどころ、わたしたちの砦。
苦難のとき、必ずそこにいまして助けてくださる。
3
わたしたちは決して恐れない
地が姿を変え
山々が揺らいで海の中に移るとも
4
海の水が騒ぎ、沸き返り
その高ぶるさまに山々が震えるとも。
5
大河とその流れは、神の都に喜びを与える
いと高き神のいます聖所に。
6 神はその中にいまし、都は揺らぐことがない。
夜明けとともに、神は助けをお与えになる。
7
すべての民は騒ぎ、国々は揺らぐ。
神が御声を出されると、地は溶け去る。
8
万軍の主はわたしたちと共にいます。
ヤコブの神はわたしたちの砦の塔。
9
主の成し遂げられることを仰ぎ見よう。
主はこの地を圧倒される。
10
地の果てまで、戦いを断ち
弓を砕き槍を折り、盾を焼き払われる。
11
「力を捨てよ、知れ
わたしは神、
国々にあがめられ、この地であがめられる。」
12
万軍の主はわたしたちと共にいます。
ヤコブの神はわたしたちの砦の塔。
マルコによる福音書10章
1
イエスはそこを立ち去って、ユダヤ地方とヨルダン川の向こう側に行かれた。群衆がまた集まって来たので、イエスは再びいつのものように教えておられた。
2
ファリサイ派の人々が近寄って、「夫が妻を離縁することは、律法に適っているでしょうか」と尋ねた。イエスを試そうとしたのである。
3
イエスは、「モーセはあなたたちに何と命じたか」と問い返された。
4
彼らは、「モーセは離縁状を書いて離縁することを許しました」と言った。
5
イエスは言われた。「あなたたちの心が頑固なので、このような掟をモーセは書いたのだ。
6 しかし、天地創造の初めから、神は人を男と女にお造りになった。
7
それゆえ、人は父母を離れてその妻と結ばれ、
8
二人は一体となる。だから二人はもはや別々ではなく、一体である。
9
従って、神が結び合わせてくださったものを、人は離してはならない。」
10
家に戻ってから、弟子たちがまたこのことについて尋ねた。
11
イエスは言われた。「妻を離縁して他の女を妻にする者は、妻に対して姦通の罪を犯すことになる。
12 夫を離縁して他の男を夫にする者も、姦通の罪を犯すことになる。」
新年を表すギリシャ語には、風景が新しくなるという意味の“ネオス”と、私達自身が新しくされるという意味の“カイノス”がある。パウロは「キリストに結ばれる者は誰でも新しく創造された者である」と教えているが、私達キリスト者は、クリスマスで神様との関係を新たにされてから、新年を迎えることに意味がある。
本日の聖書の箇所で、イエスはファリサイ派の表面的な質問に対して、本質的な人々の心の頑なさに警告を与えている。頑なでないことは、本当の神様の愛を知り、神様との関係を感謝することで、他の人を配慮してゆくことである。更に主イエスは、このような愛の共同体を創るのみならず、子供のように神の国を受け入れること、つまり生き生きと希望・信頼を与えて救いの業へ招いている神様にしなやかな心で応えること、を求められた。
イエスはその後で受難予告を行うのであるが、その十字架への途上で、結婚・子供達・財産という日常生活を命懸けで守ってくださる決意を表している。このような生き生きとした命懸けの愛が、聖書を通して脈々と私達の時代まで語り継がれ救いの鼓動となっている。
命懸けで守られている人が一人いれば、職場・家庭・クラスは変わるのではないだろうか。そしてそう信じている人がいれば、その周りは生き生きと支えられ、影響を与えられ、変えられてゆく。「神が結びたもう」そのことを聖書を読み、日々の生活の中で覚えながら歩んでゆきたい。