5月2日 「愛のユビキタス社会」 詩編139・1~10
エフェソの信徒への手紙4章17-32節
東方敬信牧師
詩編139
1 主よ、あなたはわたしを究め わたしを知っておられる。
2 座るのも立つのも知り 遠くからわたしの計らいを悟っておられる。
3 歩くのも伏すのも見分け わたしの道にことごとく通じておられる。
4 わたしの舌がまだひと言も語らぬさきに 主よ、あなたはすべてを知っておられる。
5 前からも後ろからもわたしを囲み 御手をわたしの上に置いていてくださる。
6 その驚くべき知識はわたしを越え あまりにも高くて到達できない。
7 どこに行けば あなたの霊から離れることができよう。どこに逃れれば、御顔を避けることができよう。
8 天に登ろうとも、あなたはそこにいまし 陰府に身を横たえようとも 見よ、あなたはそこにいます。
9 曙の翼を駆って海のかなたに行き着こうとも
10 あなたはそこにもいまし 御手をもってわたしを導き 右の御手を持ってわたしをとらえてくださる。
エフェソの信徒への手紙 4章
「古い生き方を捨てる」
17 そこで,わたしは主によって強く勧めます。もはや、異邦人と同じように歩んではなりません。彼らは愚かな考えに従って歩み、
18 知性は暗くなり、彼らの中にある無知とその心のかたくなさのために、神の命から遠く離れています。
19 そして、無感覚になって放縦な生活をし、あらゆるふしだらな行いにふけってとどまるところを知りません。
20 しかし、あなたがは、キリストをこのように学んだのではありません。
21 キリストについて聞き、キリストに結ばれて教えられ、真理がイエスの内にあるとおりに学んだはずです。
22 だから、以前のような生き方をして情欲に迷わされ、滅びに向かっている古い人を脱ぎ捨て、
23 心の底から新たにされて、
24 神にかたどって造られた新しい人を身に着け、真理に基づいた正しく清い生活を送るようにしなければなりません。
「新しい生き方」
25 だから、偽りを捨て、それぞれに隣人に対して真実を語りなさい。わたしたちは、互いに体の一部なのです。
26 怒ることがあっても、罪を犯してはなりません。日が暮れるまで怒ったままでいてはいけません。
27 悪魔にすきを与えてはなりません。
28 盗みを働いていた者は、今からは盗んではいけません。むしろ、苦労して自分の手で正当な収入を得、困っている人々に分け与えるようにしなさい。
29 悪い言葉を一切口にしてはなりません。ただ、聞く人に恵みが与えられるように、その人を造り上げるのに役立つ言葉を、必要に応じて語りなさい。
30 神の聖霊を悲しませてはいけません。あなたがたは、聖霊により、贖いの日に対して保障されているのです。
31 無慈悲、憤り、怒り、わめき、そしりなどすべてを、一切の悪意と一緒に捨てなさい。
32 互いに親切にし、憐れみの心で接し、神がキリストによってあなたがたを赦してくださったように、赦しあいなさい。
現在社会ではコンピュータを利用して便利にすごす事を目指し、そのことをユビキタス社会と呼んでいるが、元の言葉は、同時に、普遍的にという意で、神様の性格を現すキリスト教信仰からでた言葉である。 詩篇一三九篇では、どこででもいつでも、誰にでもと神の性格をしている。
ルターは、聖餐式においていつでもイエス様がおられることをしめしている。今日の聖書のエフェソの手紙では、変身という言葉を通してつくり変えられることが示される。
滅びに向かっている古い服を脱ぎ捨て、新しい服を着ることが出来ると、教えており、隣人に対して真実になる(25節)ことを通して神の愛の業を示している。
社会の場で真実を語ることは時代の課題となっている。私達は役立つ言葉を、人を豊かにする言葉を語ることが大切です。
私たちに出来る愛の業は何か、古い服を脱ぎ捨て新しい服を着る福音の業に生きることです。 十字架の死よりよみがえられたイエス・キリストの復活の命に生きる事です。そこから愛の優しさと尊厳とが生まれる世界が現れるのです。