11月28日 「主イエスによる聖なる民」 ルカによる福音書
2章8-21節エフェソの信徒への手紙
2章11-21章田所義郎神学生
ルカによる福音書2章8-21節
8
その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をしていた。9
すると、主の天使が近づき、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。10
天子は言った。「恐れるな。私は、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。11
今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。12
あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。」13
すると、突然、この天使に天の大軍が加わり、神を賛美して言った。14
「いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、御心に適う人にあれ。」15
天使たちが離れて天に去ったとき、羊飼いたちは、「さあ、ベツレヘムへ行こう。主が知らせてくださったその出来事を見ようではないか」と話し合った。16
Fそして急いで行って、マリアとヨセフ、また飼い葉桶に寝かせてある乳飲み子を探し当てた。17
その光景を見て、羊飼いたちは、この幼子について天使が話してくれたことを人々に知らせた。18
聞いたものは皆、羊飼いたちの話を不思議に思った。19
しかし、マリアはこれらの出来事をすべて心に納めて、思い巡らしていた。20
羊飼いたちは、見聞きしたことがすべて天使の話したとおりだったので、神をあがめ、賛美しながら帰って行った。21
八日たって割礼の日を迎えたとき、幼子はイエスと名付けられた。これは、胎内に宿る前に天使から示された名である。
エフェソの信徒への手紙
2章11-21節11
だから、心に留めておきなさい。あなたがたは以前には肉によれば異邦人であり、いわゆる手による割礼を身に受けている人々からは、割礼のない者と呼ばれていました。12
また、そのころは、キリストとかかわりなく、イスラエルの民に属さず、約束を含む契約と関係なく、この世の中で希望を持たず、神を知らずに生きていました。13
しかしあなたがたは、以前は遠く離れていたが、今や、キリスト・イエスにおいて、キリストの血によって近い者となったのです。14
実に、キリストはわたしたちの平和であります。二つのものを一つにし、後自分の肉において敵意という隔ての壁を取り壊し、15
規則と戒律ずくめの律法を廃棄されました。こうしてキリストは、双方を御自分において一人の新しい人に造り上げて平和を実現し、16
十字架を通して、両者を一つの体として神と和解させ、十字架によって敵意を滅ぼされました。17
キリストはおいでになり、遠く離れているあなたがたにも、また、近くにいる人々にも、平和の福音を告げ知らせられました。18
それで、このキリストによってわたしたち両方の者が一つの霊に結ばれて、御父に近づくことができるのです。19
従って、あなたがたはもはや、外国人でも寄留者でもなく、聖なる民に属する者、神の家族であり、20
使徒や預言者という土台の上に建てられています。そのかなめ石はキリスト・イエスご自身であり、21
キリストに於いて、この建物全体は組み合わされて成長し、主における聖なる神殿となります。22
キリストにおいて、あなたがたも共に建てられ、霊の働きによって神の住まいとなるのです。
主イエスの誕生を待ち望むアドベントの初めに、み言葉を通して、主の生誕への喜びをあらためて確かなものとして、恵みに感謝しつつ、主の降誕、クリスマスの時を迎えたい。
パウロはエフェソの信徒への手紙
2章14節で「実に、キリストはわたし達の平和であります。」とイエス・キリストへの信仰の核心を述べている。イエスは自ら真の人間となり、ユダヤ人と異邦人を隔てていた敵意と言う壁を取り壊し、その源となっていた律法を破棄し、ユダヤ人、異邦人双方を御自分において一人の新しい人に造り上げて平和を実現し、十字架を通して両者を一つの体として神と和解させ、十字架によって敵意を滅ぼされた。即ち十字架によって我々と神との和解による平和を執成し、我々を新しい人、聖なる民に属する者に造り変えられたのである。更にパウロは、聖なる民に属する者は使徒や預言者という土台と
,イエス・キリストをかなめ石とする建物全体に組み合わされて成長し、主における聖なる神殿となる、と述べている。ここでパウロが言う主イエスをかなめ石とした建物、聖なる神殿とは、我々キリスト者の一人一人の信仰であり、キリストの体としての教会である。ここで、ルカによる福音書
2章で天使が羊飼い達に“民全体に与えられる大きな喜び”であると主イエスの降誕について告げたメッセージに耳を傾けたい。キリストが約束された平和、そしてその大いなる喜びは民全体、即ち世界の全ての人々に約束されたものである。我々キリスト者がクリスマスに与えられる大きな喜びとは、このキリストによる世界の平和を実現する者として生き、この神の大きな業に加わることが出来る、その確かな目的を持って人生を走り抜ける喜びである。我々、小さき者の信仰が全ての人々の平和に繋がることを信じ降誕の時を待ち望みたい。
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