10/18 参議院環境委員会における川口環境大臣所信表明

 インターネットのビデオライブラリーより

テープ起こしをしたもの。

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 第153回国会における参議院環境委員会のご審議に先立ち環境行政に関する私の所信の一端を申し述べ委員各位のご理解ご協力をたまわりたい。

 われわれ人類は20世紀において快適さを追い求め、多くの資源を消費し、自然に手を加え、物質的に豊かな生活を手に入れてきました。しかしその一方で、みずからを取り巻く環境に負荷を与え続けることで自らを窮地に追い込み、また将来の子孫にも様ざまな負の遺産を残してきたという負の一面があります。

 21世紀は環境の世紀、と言われています。現在を生きるわれわれ人類は、その英知を結集して、将来を生きる子孫のために恵み豊かな環境を引き継ぐ責務があります。

 まず、将来にわたって多大の影響を及ぼすおそれのある地球温暖化問題への対応は目下の最大の課題であります。

 7月のcop6再開会合では、京都議定書の、いわゆる中核的要素に関する基本的合意がえられたことから、京都議定書の2002年発効に向けた国際的機運が高まっています。

そして今月末からモロッコ、マラケシュではCOP7が開催され、京都議定書の細目を含む最終合意を目指した交渉が行われます。

わが国としては、京都議定書の2002年までの発効を目指しCOP7での最終合意に向けて引き続き全力をつくして参ります。

 その際、すべての国が、一つのルールの下で行動することの重要性にかんがみ、世界最大の温室効果ガス排出国である米国も取り込んでいくことが、この問題を長い目で見たときに適切であり、私も9月上旬に訪米するなど、積極的に米国の参加を促しているところです。

 また同時に、わが国自身も2002年までに京都議定書を締結できるよう、締結に必要な国内制度の構築に総力をあげて取り組んでまいります。

 さらに、オゾン層を破壊するとともに温室効果を有するフロン類につきましても、先の国会で議員立法により制定されたフロン回収破壊法の適切な施行に向けて準備を進めております。

 次に足元の国内問題に目を向けますと、大量の廃棄物の発生、最終処分場の残余容量の逼迫、不法投棄の増加等、身近な廃棄物の問題への取り組みが喫緊の課題となっています。・・・

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