母と子     F8号     2013.03      個人蔵             
 静内町にある北海道大学研究農場のヘレフォード種親子である。イギリスの州名を冠したこの品種は顔面白が特徴で、他の品種と交配しても優性斑のため顔は白くなる。昔、アメリカの開拓時代の西部劇でよくみる品種であり、1961年に北海道にも導入され2000頭強まで増加したと聞く。1970年代に十勝でも時折目にしたこともあるし、国道38号沿いに肥育牧場があったのも記憶している。しかし、日本では、肉質の面から普及定着はしなかった。この農場でも草地植生の向上に伴い、背景に描いた日本短角種に入れ替えられ、私が訪問した時は数頭見かけただけだった。