丘陵のキング式牧舎     F6号     2014年     
キング式牧舎とは、中折れ式屋根のニ階建て牛舎をいいマンサード型牛舎ともいう。一階にウシがつなぎ飼養され、ニ階に収納されたコンパクト乾草を、2階床に空いた穴から1階に落とし、ウシに給与する構造になっている。乾草やサイレージの調製法やウシの飼養方式が変わり、塔型サイロとキング式牧舎は昭和時代の旧世代施設となった。しかし酪農を視覚的に示す象徴的なイメージとして定着しており、景観保全の面からも後世に残したい建築物である。絵の牛舎は長沼町の丘陵に立つ北海道有数の代表的なキング式牧舎である。