きじひき高原牧場(北海道北斗市)      2011年8月訪問
   
函館市から北に20kmほどにある北斗市営の公共牧場で、木地挽山の中腹にある。牧場入り口横のキャンプ場に野営し、翌朝9時の開門とともに、牧場の2車線の周回道路に入る。しばらく進むと右手のパドックに黒毛和種繁殖牛群が集結していた。 その後、しばらく行くと左手に2頭だけ入牧している放牧地が視界にはいる。車から降りて広大な風景を眺めていると、そのうちの1頭が近づいてきた。「どっからきたのさ〜」(私はウシ語がわかる)
  
小高い丘にパノラマ展望台がある。大沼小沼、駒ヶ岳を一望できる。視界を南に移すと霞がかかった函館山が目にはいる。来たかいがあったね。近くの地元らしき人から話しかけられる。「どっからきたのさ〜」「あの駒ヶ岳の向こうから風に乗ってやってきたんだよ」 熊本あか毛和牛と黒毛和牛の混牧風景。あか毛和牛は北斗市に隣接する木古内町の特産牛で「はこだて和牛」のブランド名でよばれる。この牧場で生まれた仔牛をつれている母牛もいる。
   
給飼場で休息中の重種の馬の群れ。道南で初めてみましたね。 周回道路沿い追い込み柵周辺で休息するホルスタイン種育成牛。
視てある記:北海道に長い居住歴があるが、総面積1190haで道南最大のこの牧場の存在を久しく知らなかった。5月連休前に、道南の行楽特集で黒毛和牛とあか毛和牛の混牧風景の写真とともに新聞に紹介されているのを見て、出かけてみる気になった。2車線の広い周回道路と展望台も二つある開放的な牧場である。大沼と駒ヶ岳のパノラマビューは一見の価値がある。見回りと牛追いをするトライアルバイクに乗った牧場職員と何度もすれちがい、放牧家畜も黒毛和牛、熊本あか毛和牛、ホルスタイン種育成牛、馬と豊富で、絵になるポイントがいくつもあった。季節を変えればまた違う表情をみせてくれそうな牧場である。