構成は急−緩−急の形式だが、拍子は4/4→2/4→3/4→4/4と移り変わる。冒頭部分から印象的なシンコペーションがでてきて、その後も随所に使われるシンコペーションが肝となる曲である。とても単純明快な和音、構成なので初級バンドのトレーニングには申し分ないと思われる。
2で書いた「インヴィクタ序曲」と並んで初級バンドの代名詞となっている曲です。(’73〜’03 埼玉県吹奏楽コンクール中学校の部演奏回数160回)’65に吹奏楽コンクールの自由曲に初めて登場したそうですが、それから今日に至るまで40年近く演奏され続けている名曲です。さすがに和音等は時代を感じさせるものはありますが、難解な譜面でとりあえずごまかしているような最近の曲に比べて、きちんとした響きのする美しい曲であるといえます。また、Aメロの低音域から始まる哀愁ただようメロディ(この辺が「民話」たる所以か?)は、最初のメロディは陽性と決まっている感のあるスクールバンド向けの作品群の中では異彩を放ち、それゆえに今日まで生き残ってきたのかもしれません。