ちょっとマニア臭がしてきたとは思いますが、全国大会出場経験ありの団体です
決して洗練されたサウンドではありませんでしたが、勢いと「すごさ」を感じさせる演奏でした。私が初めて聴いたシェヘラザードでした。以後しばらくの間、私にとってシェヘラザードというと2楽章のことでした。一般的には4楽章をやることが多いんだと知ったのは、高校に入ってからのことです。
佐藤正人さんの演奏とのファーストコンタクトでした。こちらは対照的に統制のとれまくったサウンドで、一糸乱れぬアンサンブルでした。とにかくバンドのメンバーがよく言えば大人びて見え、悪く言えば生意気そうな団体でした。当時の私は嫉妬(同じ中学生なのにという)もあって、あまり素直に認められませんでした。でも認めざるを得ない演奏でもありました。「悔しいけどうまいなあ。」という感想を持った演奏でした。
サウンドは抜群に良かったです。全国に出すべき演奏だったと思います。そしてとにかくトランペットの1stの人がうまい!「豪雨」のハイEを、きっちりいい音で当てるんですよ。しかも予選の時よりも音程もよくなってたし。ちなみに埼玉栄出身の人だったそうです。
圧倒的な金管の音圧と輝かしい音色、ハーモニー。この団体らしい力押しの演奏でしたが、前後数年の中でも出色の出来でした。神奈川大学がこの年出場しておらず、全国大会出場の最大のチャンスでしたが、涙をのみました。しかし、この演奏はこの曲の解釈の仕方としては、一つの理想型といえるのではないかと思います。
清々しい演奏でした。もちろん技術的にもすばらしいものがあるのですが、何よりも指揮者を中心とした一体感が如実に感じられる演奏でした。人数が35、6人しかいなかったのですが、そんなことをみじんも感じさせないすばらしい演奏でした。残念ながら全国大会での演奏は、広すぎる会場のせいもあって、この西関東の時の切れのある演奏を聴くことができなかった(全国銀)ので、こちらの方をあげさせていただきます。