狂いゆく夏の世
何を待つのか知っていた
流れ来る秋の世
声を絞って風を呼んだ

てのひらに残ったものは
ひかりなくした ただの石ころ
目の前に浮かぶのは
ひかりかげろう 移り気な月

風は隙間を抜けていく
光は指からこぼれてく