邦題「三文役者」

原題「三文役者」


評者   

評価  

ひとこと

ほーく

未見

観てから入力します。

耕人

役者という仕事でさえあれば、それに全力を注ぐ。そんな生き方に共感を覚える。


<コメント>

 殿山泰司に対して、今まで持っていたイメージといえば、テレビで見かける冴えない脇役といったものだった。ところが、この作品を観てその認識を改めなければならなくなった。「ひとこと」でも触れたが、彼は役者という仕事から最後まで逃げなかったように思える。その個性的でアクの強い所作から主役級たりえなかったが、準主役級を演じていたことにも驚いた。
 今回の作品についていうと、短時間だが実際の本人の映像を挿入している点が良かった。これでより身近に殿山泰司を感じることができるっからだ。
 また、演じる俳優陣について触れよう。殿山泰司に扮した竹中直人は、竹中本人が述べているのだが、生き方が殿山泰司と似ているらしく、実に自然に演じていたように思える。晩年の姿がさほど年齢を感じさせないという点は、演じそこなったというより、精神的にもまだまだ若かったのだろうという新藤j監督の解釈なのだろうと思う。
 吉田日出子は、地味だが女の意地を感じさせたし、荻野目慶子も
活発で明るいキミエを見事に演じ、また年齢相応の演じ分けも素晴らしい。(耕人)

主演 竹中直人
共演              荻野目慶子、吉田日出子、乙羽信子、緋田康人、真野きりな
監督 新藤兼人
脚本 新藤兼人
衣装 鈴木淳、戸塚麻由美
美術 重田重盛
撮影 三宅義行
音楽 林 光
編集 渡辺行夫
原作 新藤兼人『三文役者の死』(岩波書店刊)
OST 未購入。
2000年作品 126分
  http://www.cs-tv.net/pia/200011/m001130.html