邦題「24アワー・パーティ・ピープル 」

原題「24 Hour Party People」

2003/8/2@シネマ・クレール丸の内 〜2003/8/8


評者   

評価  

ひとこと

ほーく

 サイケデリックな夢を見つづける…

<コメント>

 ※注意事項。以下の項目に心当たりがある方は鑑賞を控えたほうがよいでしょう。

1.視覚的にかなり疲労する作品は苦手。(ex.チカチカする画面)

2.退廃的な文化には眉をひそめる。(ex.ドラッグ・カルチャー)

3.がちゃがちゃした音楽は好かん。(ex.ろっけん・ろーる)

 逆に、イギリスのポップ・カルチャー、政治的背景などに興味のある方には楽しめるでしょう。パンフレットとサントラもお薦め。

 詳細については、また後日までお待ちあれ。…ということで本論です。ご一読いただけるとこれ幸い。2003/8/17追記。

 今や、世界に広く影響を与える文化の発信地と言えばアメリカであることは否定できない。交通手段・情報伝達の発達によって、多様な文化がお互いに影響しあい、融合を果たしていることももちろん見逃せないのだが、それはやはりアメリカ発信文化へのカウンター・カルチャーであることを意識しているという構造になりやすい。
 さて、世界を席巻したあのビートルズを生み出した地イギリス、この地の文化はアメリカという国の親であることへのプライドからなる保守的なものと、また非アメリカを主張する先鋭的なものとに代表されるだろう。そして、そのイギリス内部でさえ、非イングランドを主張する頑固さが随所に表れる。そう、スコットランド、ウェールズ、そして(北)アイルランド…。
 イングランドの中心はもちろんロンドン。先鋭的な文化もロンドンを中心に成熟し、世界へ発信される。
 と、ここでやっと、マンチェスターの登場となるわけである。この作品、単に「マンチェスター・ムーブメント」の興亡を通史的に描いたわけでもなく、また、その生みの親たちの自叙伝だけでもない。もちろん、あの狂騒的で享楽的な一時代をシニカルに又は懐かしく描いたわけでもないだろう。
 それらのキーワードを楽しむのも一興だが、やはり私はそこにマンチェスターっ子気質への深い愛情を感じるのだ。
照れ隠しやうぬぼれや内省をないまぜにした、その思いを。

☆お茶屋さん@「チネチッタ高知」の評は、こちらへ(ネタバレ)


主演 スティーヴ・クーガン@トニー・ウィルソン
共演              レニー・ジェームズ@アラン・エラスムス、シャーリー・ヘンダーソン@リンジー・ウィルソン、パディ・コンシダイン@ロブ・グレットン、アンディ・サーキス@マーティン・ハネット、ショーン・ハリス@イアン・カーティス、ジョン・シム@バーナード・サムナー、ラルフ・リトル@ピーター・フック、ダニー・カニングハム@ショーン・ライダー、ポール・ポップルウェル@ポール・ライダー、クリス・コグヒル@ベズ、エンゾ・シレンティ@ピ−ター・サヴィル、ケイト・マグワン@イベット・ウィルソン、ロウェッタ@ロウェッタ、ポールライダー@ペル、レイモンド・ウォーリング@ヴィニ・ライリー、マニ@サウンド・エンジニア
監督 マイケル・ウィンターボトム
脚本 フランク・コットレル・ボイス
衣装 ナタリー・ウォード / スティーヴン・ノーブル
美術 マーク・ティルズレイ
撮影監督 ロビー・ミュラー
ミュージック・スーパーバイザー リズ・ギャラシャー
編集 トレヴァー・ウェイト
OST 購入済み。お薦め度4。
パンフレット @800円と高いが、資料的にも読み応えあり。
2002年作品・英 115分
参考URL 公式サイト:http://www.gaga.ne.jp

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