邦題「海の上のピアニスト」

原題「The Legend of 1900」


評者   

評価  

ひとこと

ほーく

徹底的におとぎ話。 

<コメント>

 あの、ティム・ロスが主演である。「レザボア・ドッグス」で魅了され、「パルプ・フィクション」で思わずにやにやしたが、どうしても主役を張るには線が細すぎるだろうと思っていたら、こう使いますかという、この起用。お見事です。

 音楽は、名匠エンリオ・モリコーネ。もちろんサントラは即買いである。

 豪華客船のなかで、大海の大波のなかで動き回るピアノに寄り添い、ワルツを踊るように演奏をするその姿は、実に清らかで現実感を失っているそのほうがより自然である。ドラマパートは、プルート・テイラー・ヴィンスがむさ苦しく、哀調深く語る。それぞれの持ち味を活かした演出であり、棲み分けがうまくできている。

 クライマックスは、あまりにも荒唐無稽で、興が殺がれたことは否めないが、あれははっきりと「この作品は、近代のおとぎ話」であるという親切な注意書きと受け止めるのが好意的なのだろう。


主演 ティム・ロス@1900
共演              プルート・テイラー・ヴィンス@マックス、メラニー・ティエリー、ビル・ナン、ピーター・ヴォーン@楽器屋店長、クラレンス・ウィリアムズ3世
監督 ジュゼッペ・トルナトーレ
脚本 ジュゼッペ・トルナトーレ
衣装 マウリツィオ・ミレノッティ
美術監督  
撮影監督 ラヨシュ・コルタイ
音楽 エンニオ・モリコーネ
編集  
OST 購入済。お薦め度3
1999年作品 2時間5分
  http://www.asmik-ace.com/LegendOf1900/