邦題「BLOOD THE LAST VAMPIRE」
原題「BLOOD THE LAST VAMPIRE」
@シネマ・クレール
評者 |
評価 |
ひとこと |
ほーく |
3 |
設定が説明不足で分かりにくいが、ホラー的には面白いんじゃない? |
<コメント> |
押井守が育てた人材は、まだ押井守を超えることはできていない。この一点のみが痛感できてしまう。それが、「人狼 JINROH」であり、今作品である。フルデジタルアニメーションでここまで表現できたってのは、あまり自慢できるもんじゃない。技術のみを誇ってもしょうがないんだから。 極限までに説明を省く。もちろん、それもひとつの手段だ。自分で物事を考えなくなり、与えられたことしか実行できない、そんな若者が増えている。なんて、陳腐な表現、いまさら持ち出す必要はないだろ?だがね、説明不足ってのは、作り手の力量不足でもあるんだよね。たぶん、気の毒なことに引き合いにだされるであろう、押井守が監督した「アヴァロン」。これも、もちろん、設定に対する説明が極端に少ない。だが、小説版を読まなきゃならないってほどでもない。ヒントがちりばめられてるからだ。 今作品は、明らかにある層を見限っている。つまり、見ただけで楽しむひとはそれでいいよって明言しているんだ。見た目だけでは、ノンストップ(50分弱だけど)モダンホラーで片がつく。ちょっと想像力があるひとは裏設定を自分なりに想像してごらんって寸法。これは、ある意味、不公平だよね。 自由に想像してごらんってんじゃあ、観に行った意味ないでしょ。そんなの、基本設定だけ読めば済むことじゃない?そうじゃなくて、作り手の世界観を示してこその、拡大解釈や想像ってのが楽しいんでしょ。 このあたりが押井守に育てられてるけど超えちゃいないってことで、ちょっとある意味悪影響を受けてるんじゃないかなあって気がする。 |
主演(キャスト) | 工藤夕貴@小夜 |
共演 | 中村佐恵美@保健医 |
監督 | 北久保弘之 |
脚本 | 神山健治 |
演出/システム設計 | 高木真司 |
企画協力 | 押井守 |
キャラクターデザイン | 寺田克也(岡山県出身) |
作画監督 | 黄瀬和哉 |
美術監督/照明効果 | 竹田悠介 |
画面設計/エフェクト作画監督 | 江面久 |
色指定 | 井上佳津枝 |
3D監督 | 木船徳光 |
撮影 | 佐久間未希 |
音響監督 | 百瀬慶一 |
音楽 | 池頼広 |
OST | 未購入。メイキングDVDは購入(爆) |
2000年作品 | 48分 |