邦題「ザ・セル」
原題「THE CELL」
2001/3/15@岡山松竹(試写会):3/24〜公開
評者 |
評価 |
ひとこと |
ほーく |
2 |
ホラー、ミステリー、映像、どれも中途半端。 |
<コメント> |
予告編で騙されるというタイプの映画がよくある。いかにも面白そうなシーンが巧妙につないであるので気になって観にいってしまうのだ。この作品もそれに当たる。 広大な砂漠と白いドレスの女に馬、幾何学模様のスーツに包まれ宙吊りになる男女、天井から舞い降りてくる天女のような女、部屋全体を覆うような大きなマントをたなびかせる謎のクリーチャー、小さなセルのなかで水浸しになる女。すべてが思わせぶりだが意味が付与されていない。 だいたい、外世界と没交渉になった人物の内面世界なんだから何を描こうと自由だ。しかし、それは自由であっても無意味な連続ではどうしようもない。この作品の観方には、その映像美だけを楽しめばいいとの声もある。だが、それにしては現実世界が断続的に干渉してくる。おかげでどっちに焦点を絞っていいのか観客は途方にくれる。その現実世界の脚本もぶつ切りで、粗が多いもんだから余計にいらつく。 キャサリンの人物造形も中途半端で、あんなころころ意見の変わるセラピストには係りたくないもんだ。ピーターにしても、とってつけたような人物背景で、なんの伏線にもなっていないし、行動原理にもなりえていない。連続殺人犯カールにしても、確かに外面は圧倒的な存在感だが内面に関してはお約束の虐待絡みのトラウマってんじゃあもう食傷でしょ。 やっぱり、単に不思議な映像を観るだけに1800円は出せないよね。 |
主演 | ジェニファー・ロペス@キャサリン・ディーン |
共演 | ヴィンス・ヴォーン@ピーター・ノバックFBI捜査官、ヴィンセント・ドノフリオ@カール・スターガー |
監督 | ターセム |
脚本 | |
衣装 | 石岡瑛子 |
美術監督 | |
撮影監督 | ポール・ローファー |
音楽 | |
編集 | |
OST | 未購入。 |
2000年作品 | 1時間49分 |