邦題「A.I.」

原題「A.I.」


評者   

評価  

ひとこと

ほーく

んー、ジュード・ロウとあの街は好きなんだが 

<コメント>

 いやー、この映画を語るのはねえ。ある意味踏み絵だよねえ。キューブリックとスピルバーグにもの申すわけなんだから。まあ、結論から言えば、スピルバーグは、娯楽専門で頑張ってほしいってところか。いまさら、キューブリックだったらどうこうってのは意味ないし。

 ハーレイ・ジョエル・オスメント君を嫌う方も少なからずいると聞く。まあ仕方あるまい。「ペイ・フォワード」「シックス・センス」、今作品と鼻につく役柄を次々と演じているので。わたし個人としては、整った顔だなあとは思うが、まだまだ演技としての個性がどうのこうのという場面に直面しているようには思えないので、メディアの評価は高すぎるとは思う。また、逆に大根と思えるほどの失策もしていないのでまあ腐すつもりもない。ただ、いかんせん、あまりにもイノセントという看板を背負わされて気の毒だなあとは思う。

 セットデザインに関しては、総じて古くさい。昔のSFに出てくる近未来そのままのようなデザインである。また、人間どもが陥る苦悩などはあまりにも安直すぎて同情する気にもならない。登場人物は多いのだが、描き分けが出来ていない。特に、科学者についてがひどい。そのなかで唯一異彩を放つのが我らがジュード・ロウ君である。まったくストーリーには必要がないのだが、実に愉快であり、いっそのこと彼をメインにしてみてはどうかと思うくらいである。最後のエピソードに関しては、諸解釈がネット上にあふれており、それを読むことはそれなりに面白い。ただ、全体的な完成度の低い作品であるだけに、あまり監督の発信しているであろうメッセージを読みとる気になれないのが本音である。

 是非とも、スピルバーグ監督には初心に戻って、娯楽度の高い作品を制作してほしいものである。

ちなみに、参考のURLは面白い記事であるのでご一読を。


大倉里司さん@「マダム・DEEPのシネマサロン」の評は、こちら

お茶屋さん@「チネチッタ高知」の評は、こちら(ネタバレ)
yokoさん@「camela con vista」の評は、こちら(ネタバレ)


主演 ハーレイ・ジョエル・オスメント@ディビッド
共演              ジュード・ロウ@ジョー、ヘンリー@サム・ロバーズ、モニカ@フランシス・オーコナー、ジェイク・トーマス@マーティン、ウィリアム・ハート@ホビー教授、ブレンダン・グリーソン@ジョンソン‐ジョンソン卿、ジャック・エンジェル@テディの声
監督 スティーブン・スピルバーグ
脚本 スティーブン・スピルバーグ
衣装デザイナー ボブ・リングウッド
ロボットキャラクターデザイン スタン・ウィンストン
美術監督 リック・カーター
撮影監督 ヤヌス・カミンスキー
音楽 ジョン・ウィリアムズ
アニメーション デニス・ミューレン、スコット・ファラー
視覚効果 デニス・ミューレン、スコット・ファラー
特殊効果 マイケル・ランティエリ
編集 マイケル・カーン
OST 未購入。
2001年作品  
  http://www.ai-jp.net/

http://www.hotwired.co.jp/news/news/culture/story/20010507206.html