妹  南こうせつ

■妹

妹よ
ふすま一枚隔てて今
小さな寝息をたててる妹よ
お前は夜が夜が明けると
雪のような花嫁衣裳を着るのか

妹よ
お前は器量が悪いのだから
俺はずい分心配していたんだ
あいつは俺の友達だから
たまには三人で酒でも飲もうや

妹よ
父が死に母が死にお前ひとり
お前ひとりだけが心の気がかり
明朝お前が出ていく前に
あの味噌汁の作り方を書いてゆけ

妹よ
あいつはとってもいい奴だから
どんなことがあっても我慢しなさい
そしてどうしても どうしても どうしても
だめだったら帰っておいで 妹よ…