ごあいさつ


 『馬琴衒学館』という名前でサイトを開いてはや5年、『衒学』を名乗るにはあまりにも学が足らなすぎることに気づきその名前を振り捨ててすでに半年、当サイトはこういう名前で再出発することになりました。まさに、これまでの管理者の覚悟の足りなさと、サイト運営の先行きの不透明さを象徴するようなサイト名であります。
 しかしながら、たとえいくら足元がおぼつかなくとも、これだけはゆるがせにはしない、という信念だけは持っていたいと思います。というよりもこれがなくなったらサイトの存在意義すら失う、という類の基本原則です。それがこの2点です。
 今後とも、誰もついていけないようなネタを扱ったり、変な知恵が入ったせいで急に居丈高になったりと、方向性の見えないサイト運営が続くと思います。しかしながら「馬琴を扱っている」ということと「遊んでいる」ということを忘れずにサイトを維持して、そのなかでくすりと笑ってくれる人が2,3人くらいいて、その中で馬琴の原作でも読もうなどと思ってくれる人がいれば、とてもありがたいことだと考えております。

サイト名の由来について


 『兵』の脚の部分を片方ずつ欠けさせた2文字、これで「よろめき」と読ませます。出典は『南総里見八犬伝』第92回(岩波文庫版5巻)、犬坂毛野が籠山逸東太を討ち取る場面に出てきます。もちろんJISコードに入ってませんし、漢和辞典も何冊かあたりましたが引けたためしがありません。しかしながらこの大胆な当て字っぷりと、それでいて雰囲気の伝わる表記っぷりには、10代のころに初めてこの字に出会ったとき、「日本語ってのは何だってできるんだ」とひどく感銘を受けた事を記憶しています。その点では原点回帰であり、「何でもやってやる」ということへの意思表示でもあります。
 まあ前述のとおり、JISコードに入っていないので、当サイト名をテキスト上で表記することは不可能です。表記できないという時点ですでにサイト名としては失敗の予感がしますが、とりあえず当サイトのテキスト上では『よろめき亭』という表記で統一したいと思います。リンクなどでは好きなように表記してやってください。

2002年10月13日 えぬ


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