琉球のミステリーゾーン

 かつて「ワイドユー」という昼間のワイドショーで、ミステリーゾーンというコーナーがあった。当時小学生低学年だった私は、急いで家に帰って見たものである。あと心霊写真の科学的解明というものコーナーあって、相当面白かったことを記憶している。
 閑話休題。ここでは、「弓張月」世界の琉球に存在する、ミステリアスな場所を紹介する。もちろん現実・現在の沖縄に、そんなミステリーゾーンが存在するかどうか全く未確認。


琉球国の四大霊場

1.玉城(たまくすく)
 山南省にある霊場。天孫氏が[虫L](みずち)の腮を裂いて、琉球の珠を得たとされる。

2.豊見城(とよみくすく)
 山南省にある霊場。地雲城(くもくすく)の雨乞いの壇がある。毎年国王が雨を祈るところ。

3.北谷(きただに*)
 山南省の霊場。海辺にある。かつて天孫氏が[虫L]を殺した場所とされる。
 * 現実の沖縄では「ちゃたん」と読むそうだが、作中の振り仮名にしたがった。

4.舊[虫L]山(きゅうきゅうさん)
 中山省にある。別名高嶺。首里の西南に当たる。天孫氏が[虫L]を殺したとき、その骨を埋めたとされる山。[虫L]塚が存在する。

赤瀬の碑

 小琉球(大島)の島北という地方にある遺跡。約18000年前、天孫氏が建てたとされる。紫色の光沢ある石の円柱で、高さ二・三丈(約6〜9m)とも、百尺(約30m)ともいわれる。石の面に文字はなく、美しい婦人の形が刻まれており、あたかも生きているように見える。1176年、この地に潜伏していた寧王女が、禍獣(わざわい)に襲われたとき、突然碑は倒れ、禍獣を下敷きにする。その後この碑は、幸福(さいわい)の碑と改名される。


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