♪ 風と共に去りぬ
| 主な配役 | |
| レット・バトラー | 和央ようか |
| スカーレット・オハラ | 花總まり |
| スカーレットU | 初嶺磨代 |
| アシュレ・ウィルクス | 初風緑 |
| メラニー | 美羽あさひ |
| ルネ | 悠未ひろ |
今回の全国ツアーが風共の作品とあって、しかも宙組のたかこさんが演じるバトラーと
聞けば、観なくちゃ!って思いで心待ちにしていた公演でした。
ファントムに続く、涙無しでは観れない切ない物語ですね。
私にとっては10年前の雪組イチロさんのスカーレット編、月組ユリちゃんのバトラー編
以来の観劇となります。観劇前に原作を読んだ時は大泣きしてました。
私の記憶にある宙組のツアーといえば、”うたかたの恋”です。
当時は、大劇場でのお披露目を控えて全ツでトップに就かれた作品でもあり、
作品的にも(ハプスブルク家に関する)興味があって、是非とも観たかったのに、
泣く泣く諦めたのでした。今回は、頑張って観に行きましたよ!
入り待ちも兼ねて!
☆ ストーリー
時代背景はアメリカの南北戦争の頃。スカーレットは幼き頃から親しかったアシュレに恋心を持ち始めたが、
従姉妹のメラニーと婚約したアシュレにあてつけで好きでもないチャールズと結婚してしまう。
そのチャールズは病死してしまい、未亡人となったスカーレットは幾つかの規制に縛られて自由に過ごす事を
願っていた。その頃、戦地への病院へ義捐金を募る為のバザーに参加する事ができて、再びバトラーと出会う。
☆ 感想
スカーレットの気質として、とても自由気ままで、時に強気な女性。アシュレに対しては理想を抱きつつ、恋に恋して
いるような感じ。(正に歌詞の”愛するフェニックス”だわ)
戦地へ赴くアシュレに想いを打ち明ける事になるけれど、アシュレの気持は妻となったメラニーだけにあり、病弱な
メラニーを気にしつつ、スカーレットに頼む事に…。アシュレの頼み事なら何でもすると言ったものの、期待していた
言葉とは違ったけれど、約束は守っていくスカーレット。
その忠実な心に、私は胸を撃たれつつ、理想を追い求めるスカーレットがとても可哀相な女性に見えました。
これほどまでに、アシュレを第一に考えているのにどうして振り向いてくれないのか…って。
10年前までの観劇では、それ以上の思いは無かったけれど、今回の観劇ではアシュレの追い求める理想が
メラニーのような心安らぐ女性であった事に気付いた…。
また、バトラーと結婚したスカーレットと帰省したアシュレが店で抱き合っている場面に遭遇した町の婦人による噂は、
瞬く間に広がりバトラーの耳にも入ってしまう。
バトラーはメラニーにスカーレットの噂について相談するが、実際にスカーレットを目の当たりにすると、嫉妬心を露わに
するバトラーは勢い余って、階段からスカーレットが落ちて危篤状態になる。
バトラーはこの原因は自分の嫉妬心であった事と責め続けて反省するが、結局はスカーレットの気持がアシュレに向いた
ままで、とても切ない気持で一杯でした。スカーレットが、気付くのはメラニーを亡くしたアシュレの姿が魂を抜かれたような
状態となった時、本当に好きだったのはバトラーであった、って…。
遅いよ!!気付くのが…。どれ程、屈辱感をバトラーは味わったのか、自己を責めつづけたのか。
スカーレットの気持も判らなくは無いが、バトラーはどれだけ気遣っていたのか心配していたのか…。
スカーレットを心配し続けるバトラーの横に、メラニーを亡くして心ここにあらずといったアシュレが立っていた場面。
スカーレットは、バトラーの前を見向きもせずに通り過ぎて、アシュレに駆け寄る姿…。
あまりにも酷すぎるよ。きっと、バトラーはこの時に心を決めたんだろうね。去って行く事を…。
何度も涙が出てきましたわ。気が付けば、頬を涙が伝ってました。
最初に感動したのは、須崎公演の会館で観る位置が近くて、普段これほど近くでは中々見れないだろう、って思ったわ。
花ちゃんがスカーレットで出てこられた時は、何て綺麗な方なんだろう、衣装がよく似合っていて可愛らしかった。
この作品で宙組、配役に出会った事が感動のあまり、嬉し泣きしてました。
スカーレットUのはっちゃん(初嶺さん)、強気な内面のスカーレットが素晴らしかったし、盲目となった青年のともちん
(悠未さん)良かったです。
福岡での千秋楽では…
最前列という良いお席で観劇する事が出来ました。
終始、ジェンヌさんの履いていらっしゃる靴がエナメル調で、キラキラ光ってました。
また、何処に視線を向ければ良いのか悩むくらい、市民を演じるジェンヌさんたちの視線が合っちゃうくらいで。
たかこさんのバトラー船長からも、”愛というものは〜”って話す視線と説得力にググッと来ました。
戦場で戦うバトラー船長のお姿にも引き込まれ、感動に浸ってました。
千秋楽の観劇は今回が始めて。今回は撮影もあって前楽はお遊び(マミーがバトラーから貰ったペチコートが
色とりどりのリボンで飾られていた)もあったけれど。
カーテンコールも3回位続いて、最後は拍手が鳴り止まない中、舞台袖からたかこさんが出てきて下さり挨拶
して下さいました。
地方公演との事もあって、終演後は楽屋出も早いです。私達は歩道まで急ぎました。
いつもと違って慣れない場所でのガード、会では無い方達も混じっていたと思います。
狭い歩道の中、後列に居た為沿道にあるヒイラギの葉が背中に刺さるほど、結局後には誰も居ないので、
立った状態で宙組生を載せたバスを迎えました。気が付けば、大きく手を振ってました。
バスの中からたかこさんが私達に手を振っていらっしゃいました。
☆ お気に入り場面
* 戦場の中、馬車に乗って移動する場面 …… 目指す場所タラを求めて、馬を操る姿がカッコ良かったです。
前髪を振り乱しながらのバトラー、印象的でした〜!
* 戦場で戦う姿
* フィナーレで最初のたかこさん登場 …… バトラー船長のお髭は無くて、スラッとした長身に御足が長いなぁ〜と
羨ましい限り。ダンスが良かったです。
* 花ちゃんとのデュエットダンス …… 大劇場でない為、大階段の代わりに10段弱の階段がありましたが、その場を
上手に使われてるんだなぁ〜と思いました。いかにも、そこに階段があるかの
ように。大劇場での大階段だと、もっと華やかであったでしょう。
☆ 一口メモ…
全国ツアーの公演で終わらせるには、勿体無い作品だと、つくづく感じました。
大劇場だったら、銀橋も大階段もあるし。でも近くで観劇できるのは、地方公演だからこそ叶えられるのかも知れない。
最初は、音響面でもあれ?生声に近い(マイクの音響の大きさゆえに)感じでしたが、それもすぐに解消されて、
どっぷり引き込まれてました。
☆おまけ(入り待ち)
曇り空から、次第に雨足が強くなり楽屋口で予定していた時間も過ぎていき…、バスが渋滞に巻き込まれたそうです。
バスで到着された宙組のジェンヌさん達、お疲れ様〜って気持でお出迎え。
たかこさんは、私たちに車中から手を振ってくださいました。(嬉しい♪)
紺のベレー帽を被ってらしたのが印象的。降車されてからも笑顔で挨拶されて、入っていかれました。
たかこさんの笑顔に、私たちはほのぼのと心が和まされるのでした。