らくちん第13号

「ときめきを求めて」


日本AS友の会会長 田中 健治

  輝かしい21世紀の扉を開く2001年を迎えて、すでに半年が経ちました。
 悲しいことに、時代の凄まじいまでの奔流のひずみなのか、凶悪な事件や人為的ミスが相次いていますが、そんな中、今年2月、私たち日本AS友の会は目出度く満10年。 昨年10周年・記念定期総会を開催いたしましたが、この9月東京で開催予定の第11回定期総会も東京での10周年記念大会と位置づけて、皆さんと共に祝いたいと考えております。 本当にお陰様で数多くの支援者の方々にも、恵まれて、友の会はどうにかここまて成長して参りました。
 この10年、実際どれたけのことが出来たのか、どれだけのことがやり遂げられなかったのか、まことに微力な私たちですが、十分に検証して、更に力強く、逞しく、邁進して参りたいと考えております。 どちらかといえば、これまでは友の会の基盤づくりだったのではないでしょうか、いよいよこれからが本番。 どうか皆様、尚一層のご協力の程よろしくお願いいたします。
 昨年、総会に出たいけれど、玄関先て転倒して骨折して動けないとか、経済的に苦しいとか、落ち込んでいますとか、様々なお電話を頂戴いたしました。
 友の会の役員の方々は、文字通りの手弁当で、多岐に亘る活動を展開して下さっているのですが、その方々でも、倒産とか、リストラとか、こ家族の病気とかで、皆さん夫々に大変なご事情を抱えた中でのご活動で、本当に頭が下がります。
 ある日突然、九州支部長のYさんが、お嬢さんを伴って拙宅を訪ねて来られ驚かされました。
 Mさんのバザーに出向いてそこから私宅まで足をのばして来て下さったとのこと。 長崎から和歌山まで自家用車で、しかも数時間後再び長崎まで帰ってゆかれました。
 その行動力のヒミツについてお尋ねしますと「なーに、ただ、ときめきを求めて動いとるだけですたい」と多少照れ加減でおっしゃいました。
 「ときめきを求めて」とは、なんて素敵な表現でしょう。
 先日、フォークシンガーの河島英五さんが急逝されました。 彼もまた、ときめきを求めて、ギター片手にどんな田舎町へでも出かけてリサイタルを開いた人でした。 大震災で壊れた神戸の被災者の救済に毎年、チャリティコンサートを開き、全額を寄付しつづけた人でした。 どんな人にも語りかけ、純粋に人を愛し、純粋に自然を愛した人だったそうです。
 近頃、「ときめきを求めて」という一語が私の心から離れなくなっています。
 ときめきを求めて、私たちも、私たちの友の会も一歩ずつ歩んで行こうではありませんか。 これが、私たちに課せられた命のような気がいたします。

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