らくちん第4号

「会友の皆様へ」


日本AS友の会会長 田中 健治

 第4回定期総会も滞りなく終わり、瞬く間に過ぎゆく速い時の流れの中で、AS友の会の成長が、確かな手応えとして、しっかり実感出来ましたことは喜ばしくも大変嬉しいことでございました。支部単位での活動も活発になり、顔を合わす機会も多くなってまいりましたが、身体的な変調はお互い様で、ただお目にかかるたびごとに、皆様お一人ひとりの顔が穏やかになってきておられることに深い感動を覚えました。ご挨拶させて頂いた中で、私は欧米から帰国された或る医師に聞いた「患者さんが(患者さんとして)大人であった」というお話を引用させて頂きましたが、今想い返してみて、皆様方はすでに患者としても立派な大人である、と胸を張って申せます。
 
「強直性脊椎炎ですか?脊髄炎ですか?」
「ハア?!あのォー、脊椎炎ですが・・・」
 これは現在新しい職探しに奔走しているTさんと、会社嘱託医との間で交わされた問診の一部です。Tさんの困惑振りがよくうかがえます。
 今回の総会で、「ASの簡潔な表現について」ワイワイ意見を出し合って色々考えてみる、考え直してみる時間を持つことができたことは幸いだったと思います。
 意見を言ったり、聞いたりしているうちに、これまで吸収してきた医学知識と実体験の練り合わせが、程よく咀しゃくされて、私たちにASと共存していく勇気や智恵を授けてくれたのではなかろうかと思えるのです。
 
 先日、井上事務局長の幼稚園時代の恩師であり、我が国の幼児教育界に多大な功績を残された故大場牧夫さまがご逝去され、個人のご遺志と奥様はじめご遺族のお気持ちから、この程日本AS友の会に高額のご寄付を頂戴いたしました。大場牧夫先生は、病に臥されてからも「(苦しいときは)井上君も頑張っているんだから自分も・・・」を口ぐせに明るく、前向きに、最後まで我が「らくちん」のイメージピッタリの粋でスマートな人生を送られた方です。ここに謹んで故人のご冥福をお祈りいたしますとともに、この特別なるご寄付を基礎とした特別会計を設けて、今後の会運営に一層の充実をはかりたいと思います。有難うございました。
 AS友の会は間もなく5周年を迎えます。

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