2006年6月3日(土)
 


△▼6/3のゼミ▼△


本 日の作品

脚色シナリオ実践講座

出席者: 女 5   男 4





脚色シナリオ実践講座(松本清張「火の記憶」)

 ここのところ出席者が少なかったが、今日は9人と賑やかで気合が入った。お客次第で燃える格闘技の選手みたいだが、シナリオ講師だって似たようなもの さ。
 おまけにかって在籍したCさんが復帰するという。僕の独断ではシナリオという毒蜘蛛(?)が吐き出す糸に絡めとられて不自由な考えを自分に課していたC さんが、なん本か糸を切ったみたいで、これからどんどん書いていくといいと思う。
 ゼミでも言ったが何で「脚色講座」かというと,一つは息抜き・気分転換、一つは壁の前で立ちすくんでる人達への活力注入が狙いだ。アシモフさんと過日相 談した。「このままじゃあ、どうも、だよねえ」「そうだよねえ、夫婦も何年かで確実に倦怠期になるしさ」・・ウソウソ、そんなことは言わなかった。
 ともかく、240枚の1・2稿を書いたまま自分の持ち味の生かし方に戸惑ってる人、1稿を直すといったまま音沙汰ない人(書けなくても、恥ずかしくない のに)、みんなから面白い、といわれたストーリーをあげたのにあわてない人、一度シナリオ化したが焦点がはつきりせずまたストーリーで悩んでる人、精力的 に書くがコンクールから冷たく扱われている人、挙げればキリがない。で、そんな状態を打開するための、やむを得ないシフトだったのです。だんだん、演説口 調になってきたぞ。
 この短編は、味はあるがドラマ化しにくい。そこがミソで、テーマはこれをどう「商品化」するかです。ゼミでYさんが一つの意見を出した。主人公がもし自 分の父親を「本当の父親ではないのでは?」と疑っていたら・・・。そうです、脚色とはここまで「原作」をいい意味で膨らませ、変更することです。
 原作は「過去」の話が8,9割を占める。M君が言うように現在1割、過去9割という作り方が無いわけではないが、ここは一つ、「原作」には無い主人公夫 婦の「ドラマ」を作りだしてそれを5,6割まで増やす「想像力」にみんなでトライしようではないか。




 アフターで前回と同じ「金目鯛」がテーブルに並んだ。アシモフさんがすかさず「カンメ鯛」だ、と命名したので笑った。何で「カンメ鯛」かは前回のゼミ報 告を。
 僕は所用で中座したが、フルメンバーだったからその後も盛り上がったことだろう。
 ついでに、「交差点の小さな話」を。
 信号を待ってたらこんな声が後ろから聞こえてきた。「ウソをついちゃあダメよ。閻魔さまに叱られるンだから」「閻魔さまってだあれ?」。ふり向くと、自 転車の前後に幼児を二人乗せた中年の母親がいた。「あなたがいい人か悪い人か判断するこわいおじさん」「ふーん、あたしに会ったことも無い人がどうしてそ んなこと分かるのかしら」「だから、閻魔さまはすごいのよ」。
 信号が変わり、母子は走り去った。いまどき「閻魔さま」を持ち出す母親がほほえましかった。幼女が大きくなったとき、「閻魔さま」が記憶に残っていると いいなあ、と思った。

 課題作品の無い時は、断続的に「脚色講座」をやるつもりです。







次回は、2006年6月17日(土)です。


東京芸術劇場5F/NO4会議室
時間は、いつもの ように、13:30〜17:00
お間違えのないように。

教室が変わる場合があるので、入り口のボードで確認してください。


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上記作品のディスカッションはこちらで!!
ゼミで話し足りなかったことや後から思いついたこと
また、改めて作者に聞きたいことなどがありましたら
どんどん書き込んでください!



今までにみんなの書いたシナリオのリス トを整理してありますので、
それもご覧ください。

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