2004年11月6日(土)
 


△▼11/6のゼミ▼△


本 日のテーマ
・自由課題

ストーリー      2

出席者: 男 5   女 3


 新潟中越地震はまだ収まりきっていないようだ。がけくずれで通行中の車が埋もれてしまった事故は本当に痛ましかった。母親と幼子がふたり犠牲になったと いう。だが危険を冒して救出に励む消防隊の姿を願いをこめて見守る。2歳の男の子がやっと救出され、そうっと抱きかかえられて運ばれる映像を見て思わず涙 が出た。
 東京の今日は久しぶりの秋晴れ。コンクールシーズンも終わったようだし、これからは、じっくりやっていこう。仕事の都合で来られないかもしれないといっ ていた忠太郎師も来られたので、いつもの通りにやれたのはよかった。




1.千葉作品「はじまりのおわり、おわりのはじまり」
                   (ストーリー)

 前に検討したことのある「ひとりでできるかな?」の改題。それだけでなく、話の流れも大幅に変わっている。だから、新しい作品として検討したほうがよさ そうだ。
 プロ野球の元エース。だが今年はいよいよリストラの危機。最後の登板機会が故郷の試合だと宣告されてショックを受け、町をふらつく。そこで出会ったの は…。
 いろんな人間に出会い、最後は思わぬ姿の父親と思わぬ再会をするなど、喜劇をやろうと考えているのはよく分かるが、話の芯になる人物関係が誰とだれなの か。面白そうな人物は出てくるのだが、統合性がない。
 作者自身が何を書いているのか分からなくなったといっていたが、それはなぜだろう。
 いろんな人に出会うので「ロードムービー」みたいだと作者は行っていたが。それはちょっと違う。出会う人間はいろいろであっても、出会ったことが主人公 の中に取り込まれていくものでなくてなならない。ただ出会うだけでは、それは装飾にすぎない。
 どういう出会いがどういう広がりをもたらすのか。その面白さが必要であろう。
 「ドラマ」というのは独りよがりでは、他人(観客)を感動させられない。忠太郎師が整理してくれた人間関係を参考に、もう一度じっくり考え直してみよ う。前の稿は忘れて、といったが、それにあった元気な祖父は復活させたい。


2.松原作品「プロポーズ」 (ストーリー)

 故郷に密着したドラマつくりをめざせという講師二人の期待に応えた作品の第2弾。
 主人公は20代の男女。長年付き合っていたがようやく婚約した。そのとたん、二人の勤めていた会社が倒産。仕方なく、仕事を求めて男の故郷に行くことに する。
 男に父はなく母親一人に育てられたのだが、母親にすがれば仕事にありつけるだろうという甘い期待で、故郷の浜松は舘山寺温泉に向かう。だが、男はなかな か実家に行こうとしないで、うだうだと時を過ごす。女がいい加減にしてよ、といいかけたときに母親が現われる。さあ、その母親というのが…。
 母親の仕事が秀逸である。だけど人には言いがたく、婚約者にも隠していたというのが、ドラマの始まりである。
 その実態を知らされて、女は婚約解消といきまくのだが、思わぬ事件があってそうはいかなくなる。それどころか彼女の潜在意識がくすぐられ、結局、ひとは だ脱いでしまった。いや、ひとはだどころか全部脱いで、婚約者に女性自身を「どうヨッ!」と突きつける。そうなると、逆に男は穏やかならざる気持ちにな る。
 登場する4人の女はなかなかのしたたかさで、小気味よい。彼女たちに翻弄される男のだらしなさも、ほどよく心地よい。
 最後はめでたく二人は結ばれるというハッピーエンドのお話だが、ラストシーンで思わず涙してしまった。このごろのアシモフの涙腺の緩みは、どうも度し難 いものがある。
 ともあれ、ドラマの骨格がしっかりしているので見ごたえのある面白い作品になりそうだ。1時間ものだというが、しかし、今のままでは少々薄い。1時間と いう長さを決して侮らず、主役たちの内面にしっかり踏み込んだドラマつくりをしてほしい。




 アフターは、いつもの5階のサテン。今日のゼミは2作品だけでじっくりやったので、充実した感じだった。Kさんが二人の師に、これはシナリオではないと 厳しくチェックされたのにもめげずに完成したと、シナリオを持参してきた。初めの方だけちょっと目を通したら、大幅に変わっている。これならシナリオに なっているかもしれないと、そのへこたれぬ努力には感心する。
 そこで、というわけではないが、事務長の仕切りで今年の忘年会幹事はKさんとなった。
 早速手配が進んでいるようなので、「喫茶アシモフ」をご覧あれ。

 




次回は、2004年11月20日 (土)
東京芸術劇場5F/NO4会議室
時間は、13:30〜17:00



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