2004年6月19日(土)
 


△▼6/19のゼミ▼△


本 日のテーマ
・自由課題

ストーリー      2
出席者: 男 6   女 4


 今年は空梅雨なのだろうか。毎日いいお天気がつづく。いつかハワイへ行ったときに、空気がべたつかず、そよそよと微風が肌を撫で、あまりに心地いいの で、こんなとこに住みたいもんだと思ったが、ここのところの東京もハワイなみに快適だ。
 爽快な気分を武器に、エンジンをかけましょう。

(きょうはアシモフが所用で遅くなるので、忠太郎師にお任せした。4時すぎに着いたのだが、みんながしみじみと話し合っているようで、充実したゼミをして るなあと感じたのでした。いつもと違う席にいると、気分がずいぶん違うものだと思った。〜アシモフ)




1. 内野作品「ハーフ・ナイト」(ストーリー))

 二人の子供がいる主婦のヒロインは、夫には内緒である画家の裸体モデルをして いる。画家とは昔からの知り合いである。彼女が大学生の頃、絵画コースの教 師 だった画家に頼まれてモデルになったのがきっかけだった。
 夫とも学生時代の付き合いが延長して世帯を持った。今も甘い雰囲気を残していて、彼女は夫を「てっちゃん」と呼ぶ。だから夫婦生活に不満があるわけでは ない。夫は誠実だし優しい。子供は健やかに育っている。 
 でも彼女の心の中には、何かがくすぶっている。それが何か、その正体は彼女には分からない。いや本当言うと、分かっているのだがそれを意識するのが怖い のかも知れない。いわずと知れた発火元はその絵描きにある。一回りも上の芸術家風は、どこか危ない匂いを放っているのだ。
 さてこのヒロインと絵描きはどうなるだろう?
 黒澤明は、「映画はストーリーです」と言い切った。面白くなりそうな設定である。
 渡辺淳一を思わせる。ヒロインは黒木瞳か、はたまた川島なお美か(これ、僕の好み)。
 アフターゼミで作者が呟いた。「去年でも、来年でも駄目。今ならこの材料、かけそうな気がする」と。
 無論現実と作品をコネクトするつもりはないが、それにしても女性の感情と生理の深い闇を覗きかけ、あわてて次の問いの口をつぐんだ。

(事務長の感想)二人の男の間で揺れるお女性の話を得意としている内野さんの新 作を久し振りに読みました。今回のはいつもの揺れ方とチョット 違って、主人 公自信も『貞淑な妻』と『妖艶の女』の二つの顔を持っている、多分どちらも彼女の顔なのだろう。
 その一見矛盾する『二つの顔』をシンクロさせて、深く掘り下げてこの作品を書いて欲しいと思いました。今しか書けないモノを書いてください。期待して います。


 2.千葉作品「結婚詐欺」(ストーリー)

 結婚式場から、花嫁が消えた。花婿は茫然自失である。あとしばらくで人生最大 の儀式が終わるというのに。「もしや?」男の胸のなかにムクムクと黒い疑惑 が頭をもたげた。そういえば、彼女の親父に500万という大金を貸している。二人は示し合わせてドロンを決め込んだのでは。結婚詐欺にあったのでは。
 話は変わるが、いま若い男は結婚受難時代を迎えているという。女性が仕事を持ちお金を稼ぐようになり、なまじっかなことでは結婚にウイといってくれなく なったらしい。
 何より結婚、の男にとっては花嫁は宝物である。結婚詐欺でなくても、もしや自分に至らぬとこが合ったのでは?それだけあれば、といってたサラリーも不満 なのでは?
 そういえばこのごろおつむも薄くなりかけている。ああ、どうしたらいいのか。悩みは尽きない。ところがだ、、女が消えた原因は「詐欺」ならぬ「誘拐」 だった。なんと、本当の結婚詐欺にあってやけくそになった男が行きずりに花嫁をさらったのだ。男の気持ちは「愛なんて信じられるか」というもの。姉ちゃ ん、何なら賭けようか、お前の花婿が24時間以内にここに現れるかどうか。
 とここに来て、作品のタッチは作者が企画意図で言うように太宰の「走れ、メロス」の色合いが見えてくる。どうこの大テーマをしめくくるか?うーん。

(事務長の感想)細かい事は取敢えず無視して、面白かったです。 何か、あの地 に足が着いてないんだか着いているのか判らない微妙な辺りが私は気に入っ てます。現実を全く無視して『暴走』している訳でなく『飛んでる』訳でもなく、なんとも絶妙な面白さが良かったです。この感覚を現実の世界と調和させて、 更なる進化を期待しています。

 というわけで、今回は材料の紹介だけにとどまった。




 アフターゼミでの会話。
事務長「(K君に)インドからかわいい女の子、つれてきなよ」 
K「(むにゃむにゃ)」
僕「タイとかフイリピンならだけど、インドじゃそんな話きかないなあ」
事務長「あっちの人じゃなくて、インド旅してる日本の娘」
心なしかK君の顔が輝いたようだ。(ここは、僕の創作)。






次回は、2004年7月3日 (土)

東京芸術劇場5F/NO4会議室
時間は、13:30〜17:00

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