2003年5月3日(土)
5月17日(土)

今回は2週分連続です


△▼5/3のゼミ▼△


本日のテーマ
・自由課題  ストーリー 2
シナリオ  1
出席者: 女  4   男  1 


ゴールデン・ウイークの最中なのに、みんなのエネルギーは衰えない。否、ゴールデン・ウイークだから会社が休みでシナリオの時間があるという冷蔵庫さんが、久々に登場した。そのバイタリテイには頭が下がる。おかげで、ゼミも盛り上がった。忠太郎師は、今日も仕事。


〇自由課題(ストーリー)


1 内野作品「ノット・ストレート」



 題名は、ラグビーの用語。ラグビーのボールは、前に放ってはいけないことになっている。そこからきている言葉だそうだ。二度と「ラグビー」にかかわりたくないと思っていた男の物語である。
 大学時代、名門のラグビー部にいた男。すでに結婚し子供もいる30代半ば。妻が、息子にラグビーをやらせたことから、男の中で封印していた思い出がよみがえる。男はレギュラーではなかった。その苦い思い出。かつての主将が企画した同窓会の案内がくる。往時のスーパースターだった男は欠席だった。彼は九州のチームにいる。彼との間には、親友の死という忘れがたい思い出がある。
 男たちの過去が錯綜していて、人物関係がすっきり飲み込めない。人物関係を分からせようとするあまり、それに力を入れすぎて現在がおろそかになっている。現在の事件(行動)は、12年後の「再会」と、主人公の「再起」なのだが、過去の説明が多すぎて、現在がよくわからない。過去のいきさつだけではドラマにならない。それが小説と違うところで難しいのだが、そうも言っていられない。もっともっと、現在の物語を考えよう。







2 神山作品「流星」
         


 拾った手帳を巡る二人の女の物語。雰囲気がいい。かねてから「グロリア」のような世界を、といっていたが、その方向には行っている。事件は大きくしないほうがいい。小さな街の小さな犯罪。主人公の年齢が高いかとも思ったが、虚無感をもてる年齢がいいという作者のイメージを尊重しよう。
 二人の女の関係は、積み重ね次第だ。あまり出席できない状況を考えて、コンストに進むことをすすめる。その中で、ストーリーを深めていくのがいいと思う。今後に期待しよう。





〇自由課題(シナリオ)


3 紺野作品「ケツバット」(冒頭)
         


 完成したのではなく、始まりの部分をシナリオにした。これからどう進めたらいいか迷っているという。だが、ここまででいえば、不要なシーンが多い。いろいろ説明しようとして、なかなか本題に入っていかないのがもどかしい。どうしてホームレスになったかは、一言あればいいのではないか。そのいきさつを長々と説明されても、特に新しい発見があるとは思えない。最初のストーリーにあった勢いというものが消えてしまったようだ。
 ゼミで検討すると必ず陥りがちのことなのだが、いろいろな意見を全部取り入れようと思うあまり、不要なシーンが多くなってしまう。取捨選択する力というのも大事なことである。
 この作者の場合は、書きなれているだけに、これからは、ドラマのスピードというものを考える必要があろう。






アフターゼミは、いつもの2Fの喫茶店。大分池袋にもなれて来た。今のところ、この建物の中だけだが、元気な者たちは、街中にも拠点となるべきところを見つけたようだ。いずれ、忠太郎師が帰ってきたら、帰朝祝いなどは街中でやりたいものだ。異国の撮影は大変だと思うが、順調に進んでいることを祈ろう。





△▼5/17のゼミ▼△


本日のテーマ
・自由課題  ストーリー案 2
出席者: 女  1   男  2 


アシモフ・ゼミは、1999年5月15日が誕生日。だから今日は、5年目の初日である。だが、みんな月末のコンクールに忙しいのか、出席率はよくない。奇しくも、女性陣は4年前と同じくKさんだけだった。あの時と違うのは、男性軍がいることだ。というような感慨にふけりながら、記念すべき5年目の初日のゼミを開講した。



〇自由課題(人物キャラクターの検討)


1 金子作品「東京モスキート」



 ストーリーがまだできていないというので、どんな人物が織り成すドラマなのか、登場人物のキャラクターを検討する。
 献血をめぐってライバルの二人の医師が争う喜劇。実際に献血活動に医者がどういうかかわりをするのかがはっきりしないので、どんな争いがありうるのか、やや隔靴掻痒の感じがあるが、そこはこれから調べることにする。ともあれ、二人の医者は専門が違うほうがいいだろう。チームを組んでやるとして、どういうライバルなのか、その編成も二組の特色が表れるものでなければならない。二人が30代後半に設定されているが、もっと若くした方がいいいいのではないか。
 事務局長やアシモフの病院体験がいろいろ話された。この世界は、想像だけでは作れないところがある。作者が郵便局に勤めているというので、その体験とかみ合うものを考えるのがいいんではないかと思われる。
 題名も、「東京モスキート作戦」あるいは、「東京モスキート・サービス」という方がいいのではないか。





2 黒田作品「オーバー・ザ・レインボー」
         


 ラーメン屋の前で別れた男女の話。そう聞いただけで、黒田作品らしさが横溢していて楽しそうだ。登場人物は、20代前半の二人の女と一人の男。男の一方的な別れ話に納得のいかない女は、最後のデートを企む。その一日の話。
 どんな女なのかと考えて行くと、男の方はどうでもよくなってしまいそうである。女は、追いすがる風ではなく、きっちりリベンジして自立する女でありたい。それはアシモフの一貫した思いでもある。どうも男にすがるだけの女の話は性にあわない。
 しかし、黒田風味付けと考えると、そう単純にはならないと思う。何しろ、作者自身が追いすがる女でないはずだから。今後に期待しよう。





アフター・ゼミは、いつもの2Fの「EST EST」。少数でじっくり語り合う。いつものストーリー検討と違って、こういうのもいいねと、事務局長。
かくして、5年目のアシモフ・ゼミは、地味にスタートしたのだった。


次回は、2003年6月7日(土)

東京芸術劇場5F/NO4会議室
時間は、13:30〜17:00


今後の予定は、6月21日
7月5日、19日
8月2日、16日


しっかり予定表に書いておきましょう。



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